生産で示された世界経済失速の荒波、週明け日銀総裁発言に注目

2008年 11月 28日 14:33 JST
 

 [東京 28日 ロイター] 米金融不安に端を発した世界経済失速の荒波が、ついに日本にも押し寄せた。28日発表の10月鉱工業生産のデータは、この先の製造業の売上高が急減するリスクを示し、今年10─12月期の生産は過去最大の落ち込みになる可能性が出てきた。

 前日の米株式場が休みだったこともあってマーケットは機敏には反応していないものの、株価の上値を押さえつける材料になっている。市場の一部には、週明け12月1日に福岡市で予定されている白川方明日銀総裁の講演内容や会見内容に注目する声が出ている。

 <国内生産が大幅な減少、日本経済にエンジン停止のリスク>

 28日の株式市場では、日経平均が前日終値を挟んで小動き。前日の米株式市場が休場で材料が乏しいことに加え、週末・月末とあってディーラーの動きは鈍く、売買高の膨らまない閑散相場となった。「海外ファンド勢の売りが明確にピークアウトしている。裁定買い残も5年半ぶりの低水準となり、売りの絶対量が少ない。もっとも、需給要因で日経平均は底堅さを維持しているが、ファンダメンタルズが悪化傾向にある中で持続的な株高は期待しにくい」(準大手証券エクイティ部)という。

 寄り前に発表された10月の鉱工業生産指数速報は前月比3.1%低下の102.3となり、2カ月ぶりの低下となった。さらに11月の生産予測指数はマイナス6.4%と過去最大のマイナス幅、10─12月期の生産は過去最大の落ち込みになる可能性が高まった。「予想以上の生産減少で先行きも悪い。生産は外需頼みの状況であり、当面の株式市場の焦点は米経済対策の行方やGMGM.Nの経営問題になるだろう。12月相場も景気悪化を意識せざるを得ない」(大和証券SMBCグローバル・プロダクト企画部部長の高橋和宏氏)との声が出ている。

 自動車や電機など輸出業種の不振が大きく影響している上に「設備投資関連の生産も落ち込みが激しく、日本経済は輸出と設備投資の2大エンジンが急停止する危機的な状況に立ち至りつつある」(東海東京証券・チーフエコノミスト、斎藤満氏)という。

 <自動車やハイテク株への思惑>

 日本株はグローバルな信用収縮や景気減速をかなり織り込んだとみられているものの、「パナソニック(6752.T: 株価, ニュース, レポート)の下方修正が示す通り、企業業績は厳しさを増している。来期の2ケタ減益も視野に入る中で株式投資に積極的にはなりにくい」(大手証券エクイティ部)という。  続く...

 
 
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