寒さでカバーし切れない消費不況、アパレルはユニクロの独り勝ち
[東京 5日 ロイター] 本来なら消費に追い風となる「寒さ」が、今回は「不況風」に負けるかたちで業績の押し上げに貢献していない。ほとんどの百貨店や専門店でコートなどの防寒衣料が伸び悩み、既存店売上高の落ち込みが目立つ。
その中でファーストリテイリング(9983.T: 株価, ニュース, レポート)のユニクロが大幅に売上高を伸ばし独り勝ちとなっている。ただ、ユニクロの飛躍の背景には、賃金伸び悩みや物価下落傾向といったデフレの陰が忍び寄っている可能性が高く、相場全般にとっては好ましい現象ではないとの見方も出ている。
<目立つ百貨店の苦戦>
気象庁によると、11月の天候は1カ月を通して気温が平年並みとなったが、全国的に寒暖の変動が大きくかった。気温の大きな変動は「感覚的に寒いと印象付けることから、一般的に防寒製品が売れる」(あるアパレル会社の関係者)という。この寒さが消費マインドを向上させる要因として、消費関連業界で注目されていた。
ところが、今年は通常のケースと様相が異なっている。百貨店や専門店が今週相次いで発表した11月の既存店売上高動向では、ほとんどの企業が前年割れとなった。
とりわけ厳しいのが百貨店で、昨年に全店で「中日ドラゴンズ日本一セール」を実施した反動もある松坂屋が約2割の落ち込みとなったほか、各社とも前年比5%超す売上減を記録。本来なら寒さによって冬物衣料の需要増が期待されるが「主力のコートを中心に婦人・紳士服ともに動きが鈍い」(大丸)、「11月は後半に入り気温が下がってきたものの、防寒商品が本格化しなかった」(三越)など苦戦を余儀なくされている。売上高ダウンの背景に景気低迷があるのは言うまでもない。
落ち込んでいるのは専門店も同様だ。百貨店に比べてマイナス幅は小さいものの、寒さという追い風がありながら、消費者が財布のひもを緩めた様子はうかがえない。しかも、今年の11月は3連休が2度もあるなど曜日回りに恵まれており「10月に比べてマイナス幅は縮小したが、寒さやカレンダーに恵まれてこの程度──というのが実感」(ハニーズ(2792.T: 株価, ニュース, レポート)の広報担当者)という。
とりわけ単価の高いコートなどのアウターが厳しい状況だ。防寒用に売れているのは、ニット、カーディガンなど中衣料が中心となっており、これも全体の売上高が伸び悩む要因になっている。 続く...












