中小金融機関、政府による大手機関の救済に憤慨=米FRB議長

2009年 03月 21日 04:40 JST
 

 [フェニックス 20日 ロイター] 米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長は20日、政府による米大手金融機関の救済に中小の金融機関は憤慨していると指摘、大手機関を破たんさせるよりよい方策を模索すべき、との考えを示した。

 議長は当地で行われた地銀関係者向けの講演で、大手企業の無秩序な破たんを回避する以外に「現実的な代替案」は存在しないと指摘。一定の妥当な金融安定がみられないかぎり経済が完全に回復することは不可能と強調した。

 「金融危機や景気低迷が金融機関やもっと一般的な従業員の評判に及ぼす影響について、皆さんの多くが不満を抱いているはずで、そのことは当然といえる。皆さんは責任ある融資と地域に特化した営業を通じて会社とその評判を築いてきたはずなのに、預金保険査定はさらに厳格化し、金融機関で働く人々の言動に対する世間の風当たりは強まっており、そのような結果は大半が大手金融機関の行動によってもたらされた」と語った。

 金融システム全体の安定を損ねず大手ノンバンクを破たん処理する一段と安全な方法が必要との考えを示し「保証対象である預金取扱機関には(破たん処理)制度があるが、システミック上重要なノンバンクについても同様のものが必要となっていることは明らか」だとした。

 「(ノンバンクに関する)破たん処理手続きの改善により、システミック上重要な金融機関を存続させる代わりに安全に破たんさせる選択肢が政府に可能になる。これにより大き過ぎて潰せないという問題の軽減につながる」と述べた。

 また、FRBの貸出プログラムへの市場の反応を「全般的に心強く思っている」とした。

 ターム物資産担保証券貸出制度(TALF)が計画通り奏功すれば、消費者・企業・住宅ローンに対する信用収縮は緩和するとの見方を示した。

 議長はまた、金融安定回復がある程度実現するまで本格的な景気回復はない見込みだとした。

 現在の銀行資本規制・会計基準については、ビジネスサイクルの変動を過度に大きくしている可能性があると指摘した。

 
 
Photo

ロイターオンライン調査

写真

ドルが14年ぶりに86円台へと下落したが、これが「ドル危機」に発展する日が来るのかどうか。  ブログ