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来週のクレジット市場=CDS指数はFOMCにらみこう着、個別銘柄にはタイト化圧力
2013年9月13日 / 08:33 / 4年前

来週のクレジット市場=CDS指数はFOMCにらみこう着、個別銘柄にはタイト化圧力

[東京 13日 ロイター] - 
 <対国債スプレッド>

 政保債(地方公)10年 3.5─4.0bp
 銀行債(みずほ) 5年 12─13bp
 地方債(都債) 10年 4.5─5.0bp
 電力債(東電)  5年 280─310bp

  来週のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場で、指数は米連邦準備理事
会(FRB)が17日─18日に開催する連邦公開市場委員会(FOMC)をにらんで、
こう着感を強める見通し。米量的緩和(QE)縮小の有無を確認するまでは動きにくいと
いう。指数は20日に指標交代を控えていることもあって、一層動意しづらくなるという
。ただ、個別銘柄に関しては、クレジット・リンク・ノートやローンの組成需要が継続す
ると見られ、タイト化圧力がかかりやすくなりそうだ。

    指標となるiTraxxJapanシリーズ19 のプレミアムは今週、
これまでの90ベーシスポイント(bp)付近から80bp台半ばに切り下がった。米Q
E縮小に対する過度の警戒感が和らいでいるほか、米武力介入という危機感が高まってい
たシリア情勢への不安後退、2020年夏季五輪の東京開催決定による経済効果への期待
感からの株高といった複数の材料が重なった。クレジット・リンク・ノートやローンの組
成もタイト化を後押ししたという。

    来週は、FRBが17日─18日に開催するFOMCで、QE縮小開始を決めるのか
、その場合、債券の買い入れ額をどのくらい縮小させるのか、さらに金融政策の先行き見
通しを示す指針のフォワードガイダンスがどうなるのか、が焦点になる。

   債券の買い入れを減らすことは、事実上の金融引き締めとなるだけに、基本的には経
済のファンダメンタルズにはマイナスの影響を与える。このため、「景気の腰を折らない
工夫を凝らすのが、FRBの腕の見せどころ」(国内金融機関)という。先行きの利上げ
という方向性を示唆しないような配慮が必要。「グリーンスパン元FRB議長がかつて行
った連続利上げを想定させるようなメジャードペースはもってのほか」(同国内金融機関
)との指摘があった。

    市場は、今回のFOMCでの縮小開始というコンセンサスを整えてきた。それだけに
、縮小見送りとなった場合の反動も予想されるが、これから数カ月間、先送りされるだけ
という受け止め方から、さほど影響を及ぼさないのではないか、との指摘がある。「これ
まで縮小を織り込んで上昇してきた米金利には低下圧力がかかりそうだ。株価の初期反応
としては上昇しよう」(大手機関投資家)との声が聞かれた。縮小見送りは、FRBがか
なり慎重だという姿勢を市場に植え付けるが、縮小という方向性に変わりないだけに、市
場が極端にネガティブな反応を示すことは考えにくい、という。

    指数のiTraxxJapanは20日に新シリーズに移行する。マークイットが公
表した暫定リストによると、神戸製鋼所  が入り、シリーズ19に入
っていた伊藤忠商事  が除外された。これで最終確定すると、指標交
代に伴うサプライズは見込みにくいという。ただ、FOMCの結果が判明するまで、シリ
ーズ19から20へのロールが進みづらく、実際に取引が始まる20日を過ぎてロールが
行われそう、との見方が出ていた。

    個別銘柄に関しては、クレジット・リンク・ノートやローンの組成需要が引き続き旺
盛なため、プレミアムを押し下げる可能性があるようだ。「プレミアムが100bp超と
、絶対水準の高い銘柄は十分、低下余地がある」(市場筋)との見方が出ていた。

    クレジット市場を取り巻く環境について、みずほ証券のチーフクレジットアナリスト
、香月康伸氏は「すべての材料の不透明感が後退しており、これが心理面でのフォローに
なっている」と指摘。今週は前週以上にクレジット・リンク・ノートの組成需要があり、
さらにしっかりした印象。「消費税増税がほぼ既定路線になって、経済対策をどうするの
かといった各論に入ってきた。シリア問題についても武力行使か、という状況から外交努
力に変わっている」(香月氏)という。米量的緩和縮小(テーパリング)に関しても、来
週にかけてヤマ場を迎えるが、香月氏は、仮にテーパリングがスタートしても実際の利上
げまでには相当プロセスと時間がかかる、との見方をしている。

    <一般債取引、ポジション調整を基本>

  一般債市場では、9月中間期末が近づくことから、ポジション調整を基本とした取引
になりそうだ。もっとも、需給は良好な状態を保つ見込み。日銀社債等買い入れオペが需
給引き締め効果を生んでおり、社債の品薄感は強まるばかり。投資家の需要が旺盛なため
、業者の在庫はさらに減るのではないか、との見方も出ていた。

    政府保証債・地方債も品薄状態。業者が在庫確保に動いているほどで、流通市場は枯
渇気味。8月上旬まで緩んでいた需給は大幅に改善し、スプレッドは低位な水準を維持し
ているという。

  <SBでPGMHD、財投機関債で高速道路機構が起債へ>

  来週の起債市場では、9月中間期末が近づき、投資家がポジションを閉じるタイミン
グとなってきたため、国内SB、財投機関債など起債が減少する見通し。目下、起債が見
込まれているのは、SBでPGMホールディングス  (期間3年)、
財投機関債で高速道路機構 (2年、10年)、地方債で大阪府 
(20年)、資産担保証券(ABS)で住宅金融支援機構 (35年)などに
とどまっている。

 (ロイターニュース クレジットマーケットチーム

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