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長期金利は下期最低更新も、ウクライナ・中国リスクで安全資産買い=今週の円債市場
2014年3月23日 / 22:43 / 4年前

長期金利は下期最低更新も、ウクライナ・中国リスクで安全資産買い=今週の円債市場

[東京 24日 ロイター] - 今週の円債市場は堅調な展開が見込まれている。不安定なウクライナ情勢に加えて、中国で頻発する債務不履行(デフォルト)への懸念などからリスクオフの流れが強まりやすい。国内では4月1日に迫る消費増税後の景気停滞リスクを意識。期末接近で、国内勢の積極的な売買が手控えられやすいタイミングなだけに、海外勢による仕掛け的な動きを警戒する声もある。10年最長期国債利回り(長期金利)は、3月3日に付けた今年度下期の最低水準(0.570%)の更新も視野に入りそうだ。

国債先物6月限の予想レンジは144.80円─145.50円。   10年最長期国債利回りの予想レンジは0.620%─0.565%。

イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長が19日の米連邦公開市場委員会(FOMC)後に行われた会見で、量的緩和の終了から利上げ開始までの期間について、6カ月程度と具体的な時期を示したことで、利上げ開始時期の前倒しが意識され、グローバルマネー変調への警戒が強まった。20日の東京市場では、日経平均が円安を手掛かりに高寄りした後に失速。安全資産とされる日本国債に買い圧力が強まった。

注目材料は新興国リスクと株価動向だ。ウクライナ南部のクリミアの編入を決めたロシアに対して、欧米が追加制裁に踏み切るとの警戒感が強まっている。「地政学リスクが高まると、リスク資産がネガティブな動きになりやすいだけに、円債は株価など外部環境をみながらの展開になるのではないか」(BNPパリバ証券・チーフ債券ストラテジストの藤木智久氏)という。

また、中国経済先行きへの懸念が強まる中で、中国における「影の銀行(シャドーバンキング)」の理財商品や企業の社債債務不履行(デフォルト)への懸念が根強いこともリスクオフを強めそうだ。

中国債券市場では、上海の太陽光パネルメーカーが3月7日に予定していた社債利払いができずに初のデフォルトが発生したのをきっかけに、デフォルトに関する話題は尽きない。また、理財商品も今月末にかけて期日を迎えるという。

みずほ証券・シニアクレジットアナリストの金子良介氏は「シャドーバンキング市場の成長に伴う不透明性の高いデットの償還規模の拡大や、不透明な景況感などを踏まえると、同国におけるファンディングリスクが目先高まることはあっても低下する可能性は限られるとの認識も妥当」と指摘している。

また、国内では、消費税率が引き上げられる4月以降の景気に不透明感が強いことも国債買いを誘いそうだ。日銀の追加緩和期待が株式相場を下支えする可能性もあるが「アベノミクスの3本目の矢、成長戦略の中身が市場が期待しているほど出てこない。株価がさえない動きをしている限り、債券を手放せない」(国内金融機関)との声もある。期末接近で国内勢の売買が手控えられやすいため、海外勢の仕掛け的な動きが入れば「相場水準がスルスルと切り上がる展開もあるのではないか」(国内金融機関)との声もある。

国債入札は25日に流動性供給(残存5年超15.5年以下)と27日に2年債がある。好需給などを背景にいずれも問題なく通過しそうだ。日銀買い入れは、月末までに残存1年超5年以下が2回、5年超10年以下と10年超が各1回残されている。    (ロイターニュース 金利マーケットチーム)

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