Reuters logo
〔クロスマーケットアイ〕世界株高に「三中全会」への高評価、構造改革の強い決意で
2013年11月19日 / 06:47 / 4年前

〔クロスマーケットアイ〕世界株高に「三中全会」への高評価、構造改革の強い決意で

[東京 19日 ロイター] - 世界的な株高の背景には、米金融緩和の長期化期待
だけでなく、中国の「三中全会」への高い評価もある。構造改革への強い決意を示し、短
期的に景気が減速したとしても、長期的に潜在成長率が高まるとして、市場の中国ウオッ
チャーから歓迎されている。一方、投資から消費への流れは加速するとみられ、中国関連
株は二極化しつつある。
    
    <市場に「決定的」な役割>

    一服感は出ているが、世界的な株高基調は続いている。米国ではダウ とS&P
500 が取引時間中の最高値を更新。1万6000ドルと1800ポイントの大台
を一時突破した。ドイツのクセトラDAX指数 も終値で最高値を塗り替えた。
    
    米著名投資家のアイカーン氏が、米株に対し慎重な姿勢を示すなど、高値警戒感は強
くなっている。だが、強い景気認識と米金融緩和の長期化期待を背景に、緩和マネーが株
式などリスク資産に流れ込んでいる。日経平均 も利益確定売りをこなして1万5
000円の大台を維持するなど底堅い。
    
    さらに投資家を強気にさせているのが、中国共産党第18期中央委員会第三回全体会
議(三中全会)で決定された長期方針だ。金利・為替制度の自由化から戸籍制度、土地改
革、一部セクターの民間・外資への開放など幅広い改革項目が掲げられており、市場の中
国ウオッチャーからは「極めて前向き」(東洋証券・投資情報部シニアストラテジスト、
檜和田浩昭氏)と評価が高い。
    
    12日に発表された概要では、経済資源の配分において市場に「決定的」な役割を果
たさせるとし、ウオッチャーを驚かせた。これまで中国で、市場の役割は「基礎的」ある
いは「補完的」とされており、「決定的」という強い表現は、経済の市場化が加速する可
能性があると受け止められている。
    
    市場化や規制緩和など構造改革を進めることは、国営企業など既存企業にとってはダ
メージになりかねない。長期的には潜在成長率を高めることが期待できるとしても、短期
的には経済を下押しする可能性がある。中国の成長率目標は今年の7.5%から来年は7
.0%に引き下げられるとの見方が多い。
    
    それにもかかわらず、市場が三中全会をポジティブに評価するのは、習近平政権のバ
ランス感覚の鋭さを評価しているからだと、SMBC日興証券・投資情報室中国担当の白
岩千幸氏は指摘する。「新政権はアメとムチをうまく使い分けている。構造改革を進める
一方で、景気腰折れのような事態には陥らせないだろう。目標以上に経済が落ち込みそう
になれば、今年のように経済対策を打つとみられる」と話す。
    
      <関連株も投資から消費へ>
    
    一方、今後も投資から消費へという中国経済のシフトはさらに加速するとみられてい
る。過剰投資によるバブル形成を防ぎ、内需主導経済にスムーズに移行することが、中国
にとって三中全会で示した目標年である2020年までの最大の課題となる。
    
   マーケットもこうした流れを反映し、投資から消費への流れは、日本株市場の中国
関連株のパフォーマンスにも表れている。これまで中国関連株と言えば、コマツ 
や日立建機 など建設機械株がメーンだったが、最近はピジョン やユニ・
チャーム など消費関連株の値動きの方が好調だ。
    
    ピジョンとユニ・チャームの育児用品大手は、19日の市場では利益確定売りに押さ
れたが、前日の市場では三中全会で「一人っ子政策」の緩和方針が示されたことで、人気
化していた。業績もユニ・チャームの9月中間期が6期連続で最高益更新となるなど好調
だ。
    
    ニッセイ基礎研究所・上席主任研究員の三尾幸吉郎氏は「2020年に目標年を設定
したのは、2021年は共産党の100周年にあたるからだ。消費主導経済への移行は容
易ではないが、政権の威信をかけて遂行するだろう」との見方を示している。
    
 <東京市場 19日>
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
   日経平均      国債先物12月限      国債331回債    ドル/円(15:00)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  15126.56円           144.96円         0.615%        99.85/87円     
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    -37.74円            +0.19円        -0.015%       100.00/02円    
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
注:日経平均、国債先物、現物の価格は大引けの値。
    下段は前営業日終値比。為替はNY午後5時。

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」
0 : 0
  • narrow-browser-and-phone
  • medium-browser-and-portrait-tablet
  • landscape-tablet
  • medium-wide-browser
  • wide-browser-and-larger
  • medium-browser-and-landscape-tablet
  • medium-wide-browser-and-larger
  • above-phone
  • portrait-tablet-and-above
  • above-portrait-tablet
  • landscape-tablet-and-above
  • landscape-tablet-and-medium-wide-browser
  • portrait-tablet-and-below
  • landscape-tablet-and-below