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ヒトの脳と目、赤道から離れるほど大きい!?=英研究チーム
2011年7月28日 / 08:00 / 6年前

ヒトの脳と目、赤道から離れるほど大きい!?=英研究チーム

【ロンドン27日ロイター時事】英オックスフォード大学の研究チームは27日、地球の北方に住む人々は長く暗い冬と曇った空に適応するため、脳と目が大きくなる進化を遂げたとする研究論文を発表した。論文は英王立協会の専門誌「バイオロジー・レターズ」に掲載された。

凍った海の上をスキーで移動する人(06年4月9日、カナダ・ヌナブト準州)

 同チームは、世界中の12の地域のヒト個体群から収集された頭蓋骨55個の眼窩(がんか)と脳の容積について調べた結果、赤道から遠くに離れて住んでいた人ほど脳が大きかったことが判明した。しかし、脳が大きいのは彼らがそれだけ賢いからではなく、高緯度の少ない光に適応するため、脳の内部で視覚をつかさどる場所が多く必要となるからだという。

 中心になって研究を行った同大学の人類学者アイルニド・ピアース氏は「赤道から離れていくほど、取り入れる光の量は少なくなる。そのためヒトは目をどんどん大きく進化させざるを得なかった。この余計な視覚情報を処理するため、脳も大きくなる必要があった」と述べた。ただし「脳が大きいからと言って、高緯度に住む人々の方がそれだけ賢いというわけではない。住む場所で良く見えるようにするため、より大きな脳が必要だっただけだ」と語った。

 研究に使われた頭蓋骨は1800年代のもので、イングランド(英国)、オーストラリア、カナリア諸島、中国、フランス、インド、ケニア、ミクロネシア、スカンジナビア、ソマリア、ウガンダ、それに米国という計12地域の先住民の頭蓋骨が対象とされた。

 チームはそれぞれの個体の出身地の中心点の緯度と、眼窩と脳の大きさを調べた。その結果、脳と目の大きさと緯度の間に直接的なつながりがある可能性があることを突き止めた。

 同じく研究に参加した同大学のロビン・ダンバー氏は、今回の結果について、ヒトが新たな居住地の試練に適応するために進化した速さを示していると指摘した。同氏は「ヒトは欧州やアジアの高緯度の場所に住み始めてから数万年しかたっていないが、驚くほど早いスピードで曇り空や長い冬に視覚を適応させたようだ」と述べた。

 研究チームは、脳の大きさを測定してみて、最も大きな脳の持ち主はスカンジナビア地方に住んでいた人々で、最も小さな脳の持ち主はミクロネシアの人々だったとしている。

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