COLUMN-〔インサイト〕日中EPA、日本の空洞化防ぐ究極対策に=野村資本市場研・関氏
日本はアジア各国を中心に、貿易の自由化を軸とする経済連携協定(EPA)の締結に力を入れている。2002年以降、シンガポールをはじめ、マレーシア、タイ、フィリピン、インドネシア、ブルネイなどASEAN(東南アジア諸国連合)諸国との間で相次いでEPAが結ばれている。日本とASEAN全体との包括的経済連携協定も、11月に福田康夫首相が東アジア首脳会議へ出席するためにシンガポールに訪問した時期に合わせて妥結された。他にも、韓国やインド、ベトナムとの交渉が始まっている。
<交渉日程も具体化しない日中EPA>
しかし不思議なことに、経済発展が目覚しく米国に代わって日本の最大の貿易相手国となった中国との交渉だけは、日程にすら上っていない。その背景には様々な政治的配慮があるのだろうが、経済の観点からすれば、他の国と組むよりも中国と組んだほうが日本にとって最もメリットが大きいことは明らかである。
実際、内閣府の推計によると、中国とFTA(自由貿易協定)を結ぶ場合、結ばない場合と比べて、日本のGDPは0.5%伸びることが予想され、これは日米FTAによる効果の2倍に当たるという。
<高付加価値と労働集約、すみ分け可能な日中の産業構造> 続く...












