米金融・債券市場展望=株価にらみの展開か
[ニューヨーク 14日 ロイター] 15日の米債券市場では、同日発表の米経済指標が予想外の内容にならなければ、株式市場の動向をにらむ相場展開になる見通し。アナリストの間では、株価が上がれば債券相場はマイナス圏で推移し、最近の上昇を受けた値固め局面に入る公算が大きいとみられている。
ストーン・アンド・マッカーシー・リサーチ・アソシエーツのジョン・カナバン氏は「消費者物価指数(CPI)、週間新規失業保険申請件数、ニューヨーク州製造業業況指数、フィラデルフィア地区連銀製造業業況指数のすべての数字が同じ方向を示せば、市場の注目を株式市場から引き離すこともあり得る」と説明。経済指標の数字が事前予想から外れても、まちまちの方向を示すものとなれば、「再び株式市場をにらんだ展開になろう」と述べた。
アナリストらによると、債券市場における最大の問題は安全への逃避買いがどれだけ続くかということだ。8月以降、クレジット市場の混乱が広がり、米国債を買う動きが強まった。13日には株価急伸を受けてこうした安全への逃避買いが若干後退し、債券相場は小反落した。14日は終盤に株価がマイナス圏に沈むと債券はプラス圏に浮上した。
カナバン氏は「非常に短期的には、株式市場の動向が安全への逃避買いの第一要因になる」と指摘。より広範なクレジット市場の問題については「それによって景気がより大きく下押しされる」ことから、引き続き債券相場の支援材料になるとの見方を示した。
同氏は、経済成長の減速はインフレ期待を抑制することから、インフレによって価値が損なわれる長期債には支援要因になると指摘。また、米連邦準備理事会(FRB)による利下げへの期待が高まることから、政策金利に敏感な短期債相場を支援することにもなる、と話した。
15日に発表される10月のCPIでは、コア指数が0.2%上昇すると予想されている。9月も0.2%の上昇だった。週間新規失業保険申請件数は32万5000件と前週の31万7000件を上回る見通し。ニューヨーク州とフィラデルフィア地域の11月の製造業業況指数の伸びは鈍化すると予想されている。
スタイルズ氏は、14日発表の米小売売上高が自動車を除くと0.2%の増加だったことに言及し、「10月のCPIが0.3%の上昇となれば、インフレ調整後の消費支出がマイナスだったことを意味する」と指摘。コアCPIが0.3%の上昇となれば、市場を動揺させるとの見方を示した。
また、10月の米供給管理協会(ISM)製造業景気指数はかろうじて好不況の分岐点とされる50を上回ったが、「11月のISM指数が50を割り込むと、FRBに12月の利下げを求める声が大きくなるだろう」と語った。
同氏は、早い段階で発表されるニューヨーク、フィラデルフィア地区連銀の11月の製造業業況指数は、全国規模のISM指数の11月の数字がどうなるかについて「ヒントを与えてくれる可能性がある」と述べた。
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