〔ファンドビュー〕ハイ・イールド債投資に好機到来、割安銘柄が多く魅力的な状況=PPMアメリカ

2008年 07月 29日 18:27 JST
 

 [東京 29日 ロイター] PPMアメリカのシニア・マネージング・ダイレクターで、ハイ・イールド・トータルリターン・ポートフォリオ・マネージャーのスコット・リチャーズ氏は「アメリカ経済が大きな転換点を迎え、世界的に市場が大きく変動している中で、ハイ・イールド債に投資妙味が出てきている」との見方を明らかにした。金融不安から市場はボラタイルな動きをしているが、ハイ・イールド債は問題の中心にはなく、フェアバリューからかい離した銘柄が多数ある現状は魅力的になってきているという。メディア向けに開いたファンドの運用報告会で述べた。

 同氏はハイ・イールド債市場をアナリスト、ポートフォリオ・マネージャーとして20年以上見ており、ピー・シー・エー・アセット・マネジメントが設定する「PCA米国高利回り社債オープン」62004154JP.LPの運用を担当。

 リチャーズ氏は、米国の機関投資家の間ではハイ・イールド債のパフォーマンス特性が株式と債券の中間的商品と認識されており、長期投資をするうえでアロケーション上、ダウンサイドリスクを軽減し、かつ、確実な金利収入をもたらす重要なアセットクラスになっていることを指摘した。実際に世界各国の株式市場が軒並み下落している中でハイ・イールド債市場の2008年1─6月のパフォーマンスはマイナス1.3%と限定的なものになっている。

 また過去10年のハイ・イールド債市場のトータル・リターンをみると1998年から2007年まででマイナスとなったのは2000年(マイナス5.12%)と02年(マイナス1.89%)の2年間のみであり、マイナス幅が小さいことを指摘した。また市場のリカバリーが始まると高いリターンを確保できる可能性が高いとの見方を示した。実際に03年のトータル・リターンはプラス28.15%、04年はプラス10.87%となっている。

 一方、業種別のハイ・イールド債をみると、金融セクターのパフォーマンスがマイナス10%超と厳しい状況にあるが、インデックスに占める同セクターのウエートは5%程度であり全体への影響は小さいとしている。

 また同じPPMアメリカで、リチャーズ氏と共に「PCA米国高利回り社債オープン」の運用を担当しているマネージング・ダイレクターでハイ・イールド・ポートフォリオ・マネージャーのカート・バーンズ氏はファンドの当面の運用方針として、住宅建設・自動車ローン・ゲーム・投資適格の金融セクターをオーバーウエートにする一方で、エネルギー・公益・資本財セクターをアンダーウエートにすることを明らかにした。

 景気サイクルとハイ・イールド債の関係については、一般的に、景気拡大局面では相対的に投資適格債券を上回るが、景気後退局面では株式を上回る収益を実現する可能性が高いとしている。「PCA米国高利回り社債オープン」の6月末時点の組入上位10銘柄には5位に米ゼネラル・モーターズ(GM)GM.Nがあるが、これについてバーンズ氏は「米国の自動車メーカーは厳しい状況にあるが、GMは北米以外のビジネスが好調なほか、同社が発表したリストラ策が効いてくるだろう。デフォルトするとはみていない」との見解を示した。ただ状況は日々刻々と変わる。「状況が大きく変わってくれば売却もありうる」(バーンズ氏)と述べた。  続く...

 
 

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