UPDATE1: 世界的な金融資本市場の混乱で景気下振れリスクは存在、追加対策は考えず=与謝野担当相

2008年 09月 17日 21:26 JST
 

 [東京 17日 ロイター] 与謝野馨経済財政担当相は17日夕に開かれた経済財政諮問会議後の記者会見で、リーマン・ブラザーズ・ホールディングスLEH.N経営破たん後の世界的な金融資本市場の不安定さに対して、1)日本が国際協調を惜しまないこと、2)現時点で日本の金融機関の経営に重大な影響は確認されないこと、3)日本の金融システムは基本的に健全だが景気がさらに下振れするリスクが存在することには注視すること、4)金融機関が過剰防衛して貸し渋りを行わぬようきめ細かく監視すること──などを確認したことを明らかにした。政府のとるべきスタンスとして重要なのは沈着冷静な姿勢だと強調。新たな経済対策は考えていないと語った。

 

 政府・日銀はリーマンショックで世界的な混乱が生じた16日にも関係閣僚会議を開き対応を協議したが、きょうあらためて諮問会議で議論を重ねた狙いについて、与謝野担当相は、世界の金融資本市場に対して、日本政府が断固たる対応を行うとのメッセージを発する狙いがあったと説明。リーマンショックの金融機関への影響に関して「損失が出ることは痛いことではあるが、各行の自己資本の厚みでカバーできる範囲である」と指摘した。

 そのうえで、世界的な金融市場の不安定さが増しているなかで大事なのは「政府が沈着冷静に、そして断固たる態度でこういう状況に臨むこと。また、国際協調を惜しまない姿勢を世界に示すことだ」と述べ、新たな経済対策で対処する考えがないと指摘。緊急経済対策に伴う2008年度補正予算について「審議し、なるべく早く通過させ、中小企業の経営に資することが政治の責任だ」と述べ、早期成立を訴えた。

 会議では、白川方明日本銀行総裁が「日本の短期・中期の金融市場は相対的に安定している」と説明したほか、諮問会議メンバーから「米国もモラルハザードとシステミックリスクの2つの問題の間で苦悩しながら決断した。日本も欧米と協力し、しっかり対応すべき」、「ドルの信用に対する揺らぎとも考えられる。日本はドルの信用回復のためにも協力すべき」、「AIG(AIG.N: 株価, 企業情報, レポート)に対する融資が決まり一安心だが、米国の住宅市場の底入れがないと金融不安が続くおそれがある。あと1年は心配だ。日本も米欧と緊密な連携が必要」など、欧米との連携を求める意見が相次いだという。

 (ロイター日本語ニュース 吉川 裕子記者)

 
 

ロイターオンライン調査

写真

デフレ環境下で急速な円高が進み、「ドバイショック」も加わった。「日本株は売り材料ばかりで、八方ふさがりだ」との声も。  ブログ