〔焦点〕公的資金注入のG7協調、具体策乏しく週明けも株安・円高継続か
吉池 威記者
[ワシントン 11日 ロイター] 欧米を中心に金融危機が緊迫する中で迎えた7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)は、クローズアップされていた金融機関に対する公的資金注入の必要性で協調的な姿勢をアピールしたが、具体性に乏しいとして市場は警戒を緩めていない。金融問題に焦点をあてた「行動計画」という5項目の指針を取りまとめ、金融危機克服に向けて従来にない強いトーンで決意を示したものの、実現性と実効性は依然として不透明。週明けの市場は、米国を中心とした金融機関への公的資金注入の具体策の行方をにらみながらも、株安・円高に歯止めがかかるかは微妙だ。
中川昭一財務相兼金融担当相は10日夜(日本時間11日午前)、G7後の記者会見で、会議では全体に経済・金融が悪化しているという認識を各国が共有したと語った。公的資金注入に関しては他国からも発言があったとしたうえで、この問題に関しては「前進した」との認識だ。同相はG7に先立ちポールソン米財務長官と会談した際、公的資金注入の日本での事例を説明した。財務省幹部は「日本の経験は、米国側に受け入れられたと思う」と話している。
バンク・オブ・アメリカ日本チーフエコノミスト兼ストラテジストの藤井知子氏は、従来の声明とは異なる形で発表された行動計画について「具体論がないというのが最初の印象だが、G7が示した行動計画は市場の安定を意識したもので、大きく期待が外れたというほどでもないだろう」とし、「市場は失望一色ではない。反転には至らないものの、波乱の緩和効果はあるだろう」と一定の評価を示している。












