COLUMN-〔インサイト〕目立つ輸出産業の急速な調整、懸念される危機感のギャップ=エコノミスト 岡田氏
<実現しなかったデカップリング論>
2008年9月15日、リーマン・ブラザース(LEHMQ.PK: 株価, 企業情報, レポート)が米連邦破産法11条を申請し破たんしたことをきっかけにして、世界の金融市場はほぼ完全に機能麻痺(まひ)状態に陥り、その悪影響は直ちに世界中の実体経済にも波及を開始した。2007年春からくすぶり、7月にフランスの投資銀行であるBNPパリバ(BNPP.PA: 株価, 企業情報, レポート)傘下の投資ファンドがサブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅ローン)関係資産の時価評価を停止したことで始まった金融危機は、2008年3月のベア・スターンズの事実上の破たんと救済合併を経て、沈静化に向かうのではという一部の思惑を生んでいた。
その根拠として、国内需要のおう盛な新興国家群、ことに巨大な国内市場を擁する中国、インド、ブラジル、ロシアなどが堅調な成長を続けるとする「デカップリング」が唱えられていた。
だが、1997年の日本経済の危機の折にも、国際展開した日本企業は東アジアの奇跡によって影響を受けないとする主張が、アジア通貨危機の中でもろくもついえたように、デカップリング論もあっという間に見向きもされなくなってしまった。
<大きな変化時に起きる見通しと事実のかい離> 続く...












