円債こうみる:強まる歳出拡大圧力、国債増発にインパクト=バークレイズ 森田氏

2008年 12月 3日 11:19 JST
 

 <バークレイズ・キャピタル証券・チーフストラテジスト 森田長太郎氏>

 午前の円債市場は買い先行後に伸び悩んだ。株価が若干プラスで推移する中、前日までの金利低下ペースが速かったこともあり、買いが止まっているのだろう。2日の10年債入札での買いも、利益を確定させながら回転売買目的の買い。相場上昇の勢いはなかなか付かない。

 来年度予算編成をめぐるる政府・与党の綱引きが活発化している。麻生内閣の支持率急落の報道が相次いでいることもあり、与党サイドから政府に対する歳出拡大圧力が急速に強まっている。社会保障費や公共事業費などのシーリング撤廃の議論も行なわれており、一部報道では「シーリングは維持する一方で特別枠を設定しての歳出拡大」といった観測も伝えられている。来年度予算は、一般歳出が実質ベースではほとんどど横ばいにとどまっていた過去数年間の予算編成とは、やや様相が異なってくる可能性も出てきているようだ。

 少なくとも予算ベースでの国債増発額に関しては、想定されていた範囲より上振れする可能性が出てきており、結果的にカレンダーベースでの国債増発額にも一定のインパクトを及ぼしてくることも考えられる。

 野党である民主党も財政再建を建前にしながら、実際に打ち出している政策はばらまき型。予算編成を経て野放図な国債増発になると、財務省として前倒し債の発行枠などの貯金を早く使い切ることになる。市場は現段階で劇的な国債増発のイメージを持ちにくい。しかし、10年前の資金運用部ショックのように何かしらのトリガーが引かれる可能性を否定できない。  続く...

 
 

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