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物価1%達成でも機械的に利上げ考えない=黒田日銀総裁
2017年3月16日 / 08:56 / 6ヶ月前

物価1%達成でも機械的に利上げ考えない=黒田日銀総裁

 3月16日、日銀の黒田東彦総裁(写真)は金融政策決定会合後の記者会見で、現在ゼロ%程度としている長期金利目標の引き上げは「物価上昇率が1%に達すれば引き上げるとは機械的に考えない」と明言し、米利上げなどを背景とした長期金利引き上げ観測をけん制した。1月日銀で撮影(2017年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 16日 ロイター] - 日銀の黒田東彦総裁は16日の金融政策決定会合後の記者会見で、現在ゼロ%程度としている長期金利目標の引き上げは「物価上昇率が1%に達すれば引き上げるとは機械的に考えない」と明言し、米利上げなどを背景とした長期金利引き上げ観測をけん制した。

為替は日米金利差のみでは決まらないとも指摘し、米トランプ政権による円安誘導批判にも反論した。

黒田総裁は「ある物価指標が、ある水準になれば機械的に変更するというものでない」とし、金利目標の引き上げは、あくまで複数の物価指標や、経済の潜在的な成長率のかい離を示す需給ギャップなどを総合的に考えて判断すると説明した。

日銀が政策の目安としている消費者物価指数で生鮮を除くコアCPIは、1月に前年比0.1%と1年1カ月ぶりにプラスに浮上している。今後も昨年との比較で高くなっているエネルギー価格によりプラス幅が拡大すると見られており、米連続利上げと並び、日銀の利上げ観測が広まる要因となっている。コアCPIが年後半にも1%程度に達するとの観測については黒田総裁は「そうかもしれない」と認めた。

<金利差だけで為替予測しても「当たらない」>

15日に開かれた米連邦公開市場委員会(FOMC)は政策金利の誘導目標を0.75━1.00%に引き上げ、年内3回の利上げを示唆した。市場では米利上げに伴い日本の長期金利も上昇すれば、日銀がゼロ%で抑えるのが難しくなり、引き上げざるを得なくなるとみられている。黒田総裁は「米金利が上がったから、日本も金利が上がることにはならない」と強調した。

米国の連続利上げで日米金利差が広がれば、円安誘導批判が出るとの懸念に対しては、「為替は金利差だけでなく、多くの要素で決まる。金利差だけで為替を予測しても当たらない」と反論した。

今後の追加緩和手段としては「マイナス金利をさらに深掘りする可能性がゼロとはいえない」としつつ、物価は今後「2%の目標に向けて着実に上昇すると見込まれ、今の時点で深堀りは考えられない」と述べた。

<原油急落要因「はっきりしない」>

足元の原油価格急落について「理由はいろいろな議論があり、はっきりしない」と指摘。その上で、「原油価格動向が足元の物価に影響及ぼすのは事実」とし、足元の物価が人々の物価見通しにも影響を

与えるとした。

来春任期を迎える黒田総裁について市場では続投観測もあるが「総裁の任命は国会の同意を得て内閣が任命するもの。私から何か申しあげる立場にない」と述べるにとどめた。

*内容を追加しました。

竹本能文 伊藤純夫 編集:吉瀬邦彦

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