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控えめな自律反発、荒れ相場とイベント待ち
2013年6月14日 / 06:13 / 4年前

控えめな自律反発、荒れ相場とイベント待ち

6月14日、日本株とドル/円は自律反発しているが、上値の重い展開が続いている。今月13日撮影(2013年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 14日 ロイター] - 日本株とドル/円は自律反発しているが、上値の重い展開が続いている。米連邦公開市場委員会(FOMC)などイベントを来週に控えているほか、相場が荒れるなか長期投資家は様子見を続けており、商いも薄い。

日米のファンダメンタルズは改善傾向にあり、これ以上の株価下落やドル安/円高は行き過ぎとの指摘も出ているが、裁定買い残はSQ(特別清算指数)算出を過ぎても依然高水準とされ、波乱含みの展開が続く見通しだ。

<残る波乱要素>

前場の日経平均.N225は一時400円を超える上昇となったが、前日の下落幅は843円であり、戻りは半分程度。前場の東証1部売買代金もSQ分の9300億円(市場推計)を除くと約1兆2000億円程度と引き続き薄商いで、自律反発の勢いは弱い。「マーケットは依然不安定な状態でポジションは持てない」(国内投信)。前日の米市場では、一部報道を材料に量的緩和第3弾(QE3)の早期縮小観測が後退したが、5月米小売売上高や新規失業申請件数など経済指標は改善しており、整合的ではない相場の動きが続いている。

需給面でも波乱の要素は残っている。東証のデータによると、裁定買い残(当限・翌限以降の合計)は5月13─17日に、4兆3142億円と6年2カ月ぶりの高水準まで拡大。6月3日─6月7日には3兆3758億円まで減少したが、市場ではSQ通過後も十分に解消されていないとの見方が多い。「かなりロールオーバーされたようだ。来週以降も下落局面では裁定解消売りが、振れ幅を大きくする可能性がある。値幅の調整は進んだが、需給の調整はまだ十分には進んでいない」(みずほ証券エクイティ調査部シニアテクニカルアナリストの三浦豊氏)という。

MSCIアジア太平洋株価指数(除く日本).MIAPJ0000PUSは、日本時間午後2時時点で1.4%高と14日のアジア市場では、新興国株も反発し、資金流出はいったん収まっている。ただ、香港ではIPO(新規株式公開)の延期が続くなど、株価急落の波紋は広がっている。市場では「もともと新興国の経済状態がそれほど良くないなかで、緩和マネーが流入していた。その反動はしばらく続く可能性がある」(海外投信)と警戒感は残っている。

<日米ファンダメンタルズは堅調>

ただ、リスクオン・ポジションの巻き戻しの動きが一巡すれば、再び株高基調に戻るとの見方も少なくない。新興国から流出したマネーが米国に回帰する動きもみられ、警戒が必要だが、米経済自体は底堅さを維持している。「米株のPER(株価収益率)は16─18倍程度。今のところバブルが起きているわけではない。また、ヘッジファンドが中心の日本株市場と違って、米株市場は自社株買いなどが多く、需給的にもしっかりしている」(T&Dアセットマネジメント・チーフエコノミストの神谷尚志氏)という。

日本株も円高進行や海外経済の変調が下落要因との指摘もあるが、5月22日終値から6月14日前場までの下落率をみると、日経平均の18.1%に対し、トヨタ自動車(7203.T)が14.3%、ソニー(6758.T)が15.7%と、主力輸出株は比較的底堅さをみせている。円安の「バッファー」は縮まったが、輸出企業の収益回復期待が崩れたわけではない。ファンダメンタルズの変化が、日本株下落の最大要因ではない可能性がある。

JPモルガン・アセット・マネジメントのエコノミスト、榊原可人氏は「日本株は異次元緩和導入前の水準に迫ったが、海外情勢を含め、ファンダメンタルズに大きな変化があったわけではない。これ以上の下落には違和感が強まる。ボラティリティが高まっており、調整一巡には時間がかかりそうだが、あくまでリスクオン・ポジションの巻き戻しであり、過度な悲観は控えるべきだ」と述べている。

伊賀 大記 編集:田巻 一彦

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