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ドル98円半ば、米財政協議合意期待も「一抹の不安」
2013年10月16日 / 07:06 / 4年前

ドル98円半ば、米財政協議合意期待も「一抹の不安」

10月16日、東京外為市場午後3時のドル/円は、前日のニューヨーク市場午後5時時点に比べドル高/円安の98円半ば。写真は4月、都内で撮影(2013年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 16日 ロイター] - 東京外為市場午後3時のドル/円は、前日のニューヨーク市場午後5時時点に比べドル高/円安の98円半ば。

難航する米財政協議や格付け会社フィッチ・レーティングスによる米国の格付け見通し引き下げを受け、一時98円を割り込んだが、押し目買いの動きが下値をサポートした。市場ではギリギリで決着するとの見方が根強いが、一抹の不安を感じる投資家も少なくなく、短期筋はキャッシュのロングにオプションでヘッジをかけているという。

<短期筋はオプションでヘッジ>

午後3時までのドル/円は98円台を中心に取引された。日本時間の明け方に格付け会社フィッチ・レーティングスが、米国の「AAA(トリプルA)」格付けをウォッチネガティブに指定すると発表すると、一時97.99円まで下落したが、その後は押し目買いや米財政協議合意への期待感から98.63円まで買い戻された。

市場参加者によると、短期筋は合意期待からロングに傾いているものの、「一抹の不安もあり、オプションでヘッジをしているところが目立つ」(大手邦銀)という。

この関係者は「投機筋はまだ土壇場で決着するとみている」と指摘。ただ、仮に1月15日までの暫定予算案などを盛り込んだ米上院指導部案で合意した場合は「問題の先送り感が強く、大きく上がっていく雰囲気にはならないだろう」との見方を示した。

一方で、合意すればその内容にかかわらず、ドル/円はいったん上昇するとの見方も出ている。別の大手邦銀関係者は「決裂に対する警戒感から落ちていたわけで、そうであれば、合意すれば上がると見るのが自然だ。その際は99円台もあるだろう」と予想する。

この関係者は「(米上院指導部案なら)確かに12月米連邦公開市場委員会(FOMC)でテーパリング(緩和縮小)はできないかもしれないが、それまでの間に話し合いがついて、経済指標も揃ってきてとなれば、年明け早々のFOMCでのテーパリングの可能性は残る」と指摘。その上で「テーパリングが少し遅れるだけであれば、財政協議の時間的猶予ができた上で、じゃぶじゃぶ感が続くということで、株には追い風という捉え方もできる。これをマーケットはみているから、リスクオンなのではないか」との見方を示した。

「仮に期限付きではない合意となれば、サプライズで100円突破も十分あり得るが、いま言われているように1月15日まで(の暫定予算)ということであれば、100円は届かないだろう」と予想している。

<米短期金利が上昇>

こうしたなか、市場参加者の間では、米国債の償還遅延や利払いの遅れのリスクを織り込んで、米短期金利が急上昇していることが警戒されている。

米短期金利の上昇は、為替スワップ取引にも影響を及ぼしており、ドル/円スワップ、ユーロ/円スワップなどで、ドルの調達コストが上昇している。

3カ月物ドル/円フォワードでは、ドルディスカウント幅が6.9ベーシスポイント(bp)付近と9月下旬の4.5bp付近から顕著に拡大。同ディスカウントは前週一時7.3bp付近まで拡大した。

拡大の背景は、米財政協議の混迷をめぐって米短期金利が大幅に上昇したことに加えて、年末越えの資金確保の動きが出始めたことで、ドル/円の短期金利の格差が押し広げられたことがある。

三井住友信託銀行マーケット・ストラテジスト、瀬良礼子氏は「仮に17日までに合意しなければ、リスク資産をとにかく売って、キャッシュ確保の動きになるだろう」と指摘。「キャッシュ確保は、決済通貨であるドル確保ということでもある。ドルは瞬間的には売られるだろうが、ドル確保の動きも入るため、意外に下げない可能性もある」との見方を示した。

前日の米国債市場では、10月24日と31日償還のTビル利回りが、前営業日から20ベーシスポイント(bp)超上昇し0.50%を超えた。2011年に発行され10月末に期限を迎える2年債の利回りも、0.7297%に上昇している。

<残された時間は1日>

米議会では、政府機関閉鎖と債務上限引き上げをめぐる上院指導部の協議が続いている。側近によると、上院指導部は合意に近づいてるものの、一部で期待が浮上していた15日中の合意発表は見送られた。上院指導部の案には、2月7日までの債務上限引き上げと、1月15日までの暫定予算、赤字削減パネルの創設が盛り込まれている。

財務省は、17日に連邦政府債務が上限に達するとの見通しを示しており、残された時間はあと1日となった。仮に上院が合意したとしても、下院が上院の案を承認するかどうかは依然として不透明な情勢だ。

ドル/円JPY=  ユーロ/ドルEUR=  ユーロ/円EURJPY=

午後3時現在 98.46/48  1.3515/19  133.08/12

正午現在   98.45/47  1.3519/23  133.10/14

午前9時現在 98.57/59  1.3519/23  133.27/31

NY午後5時 98.18/20  1.3523/25  132.67/71

(ロイターニュース 志田義寧)

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