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堅調な法企統計で遠のいた「負の連鎖」、リスク選好は道半ば
2013年9月2日 / 05:57 / 4年前

堅調な法企統計で遠のいた「負の連鎖」、リスク選好は道半ば

[東京 2日 ロイター] - 2日の東京市場で円安・株高の流れが続いた背景には、堅調な法人企業統計を踏まえ、消費税引き上げの判断材料となる4─6月期国内総生産(GDP)2次速報の上方修正が視野に入ったことも影響していそうだ。

9月2日、円安・株高が続いた背景には、消費税引き上げの判断材料となるGDP2次速報の上方修正が視野に入ったことも影響していそうだ。写真は都内で8月撮影(2013年 ロイター/Yuya Shino)

市場の一部では「増税見送り・長期金利急騰・海外勢の株売り」という負の連鎖への警戒が薄らいだとの指摘が出ている。しかし、米金融政策をめぐる思惑は根強く、実際には短期的な資金移動にとどまり、投資家のニューマネー流入には至っていない。リスク選好の強まりには、まだ時間がかかる公算が大きい。

「GDP2次速報は上方修正が確実になった」─。ある国内証券の為替営業部門の担当者は、こう話す。財務省が2日午前に発表した4―6月期の法人企業統計が3四半期ぶりのプラスとなったためだ。

市場では、もともと円安、株高に振れそうな手掛かりが多かった。米国がシリアへの軍事介入の判断を事実上先送りしたことや、1日発表の8月中国製造業購買担当者指数(PMI)が市場予想を上回ったことなどだ。「朝方の法企統計を受けて増税見送りに伴う長期金利急騰、海外勢の株売りの懸念は遠のいた。株価はもっと値を上げてもいいのではないか」(前出の国内証券)との声が出た。

もっとも米金融政策をめぐる思惑がくすぶる中で、リスク選好の流れを強めるほどの勢いは付かず、取引量も膨らまなかった。

午前の東証1部売買代金は6418億円と低調。「前週に積み上げられた債券先物買い・株式先物売りのポジションを巻き戻す動きが中心。海外ファンドや国内機関投資家などは様子見姿勢を崩しておらず、ボックス相場を脱するような勢いはない」と、岡三オンライン証券チーフストラテジストの伊藤嘉洋氏は言う。

「きょうはニューヨーク市場が休場であることに加え、週後半には8月米雇用統計など重要イベントも控えている。投資家は大きくポジションを傾けにくい」(国内金融機関)と、為替市場の関係者からも冷めた声が少なくない。

FPG証券代表取締役の深谷幸司氏は「9月の最大の注目は米連邦準備理事会(FRB)による量的緩和縮小が開始されるか否か、また、その縮小幅がどうなるか」と断言する。

多くの市場参加者は、9月の量的緩和の縮小を織り込んでいるとされるが、その手法によっては、小康状態を保っている米長期金利が再び急騰をはじめ、世界的な株安などを引き起こしかねないからだ。別の銀行関係者は「国内要因よりはるかに米国の動向への目配りが必要になってきた。リスク選好の強まりにはまだ時間がかかる」とみている。

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