〔アングル〕ドバイ・ワールドが40%の債権放棄要求との報道、不透明感強まる
[ドバイ 14日 ロイター] ドバイの政府系持ち株会社ドバイ・ワールド[DBWLD.UL]の債務再編交渉で14日、同社が40%の債権放棄を求めるとの観測が浮上し、ドバイ株式市場が急落した。
ダウ・ジョーンズは、ドバイ・ワールドが4月末までに債務返済に関する2つの案を提示すると報道。
第1の案では、政府保証付きで7年後に額面の60%を返済。第2の案では、7年後に債務を全額返済するが、うち40%は傘下の不動産開発会社ナヒール[NAKHD.UL]の不動産資産で返済する。政府保証はつかないという。
債権者はどちらの案にも難色を示すとみられ、政府は直ちに報道を否定した。
ある大手金融機関の関係者は「サプライズがあるとすれば、弁済率だ。弁済率は60%を超えるとみていた。交渉がまとまるとは思えない」と述べた。
全額返済の場合でも、債権者がナヒールの不動産資産を敬遠する可能性が高い。
マック・キャピタル・アドバイザーズによると、ナヒールの純有形資産(NTA)は昨年6月30日時点で、737億ディルハム(200億7000万ドル)。建設中の不動産資産(土地を含む)の評価額は1128億ディルハムという。
ある湾岸諸国の金融関係者は「ドバイ・ワールドが債務の棒引きを考えていることが明らかになかった」と指摘した。
<政府は否定>
ドバイ政府は14日、正式な債務再編計画は提示しておらず、提示は3月か4月以降になると表明。市場では交渉の不透明さを批判する声があがっている。
ゴールドマン・サックスはリポートで「ドバイ当局はうわさを否定したが、ドバイ・ワールドや傘下のナヒールなどの支払い能力、流動性の問題を考えると、大幅な債権放棄と返済期限の延長が提案される可能性が依然高い」と指摘した。
ダウ・ジョーンズの報道を受け、14日のドバイ株式市場.DFMGIは3週間ぶり安値に下落、3.5%安で取引を終えた。
あるアジアの大手銀行の関係者は「報道には信憑性があると思う。ドバイ側が市場に心の準備をさせているのだろう」と指摘。
「週明けの欧米市場がどう反応するかに注目している」と述べた。
(Rachna Uppal記者;翻訳 深滝壱哉)(kazuya.fukataki@thomsonreuters.com; 03-6441-1865; ロイターメッセージング:kazuya.fukataki.reuters.com@reuters.net)
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