UPDATE1: 米経済には下振れリスク、短期的にインフレの脅威ない=フィラデルフィア地区連銀総裁
[ニューヨーク 12日 ロイター] 米フィラデルフィア地区連銀のプロッサー総裁は12日、経済は6カ月前に比べかなり改善されたものの、多くの下振れリスクが存在し、短期的にインフレの脅威はないとの認識を示した。
総裁はマーケット・ニュースとのインタビューで「6カ月前に比べると状況は随分改善した。ただしこれはすべてが順調であることを意味しない」と指摘。金融システムをめぐる課題が依然として存在しており、弱い商業用不動産市場が懸念されると述べた。
「短期的にインフレを懸念していない」との見解をあらためて表明した上で「わたしが懸念するのは、中長期的なインフレだ」と語った。
政策引き締めの時期とペースについては「経済とインフレの動向次第だが、予想するのは難しい」とした上で「銀行システムに存在する超過準備の全てがインフレ要因というわけではない。ただ慎重にならなければそうなる可能性がある」と語った。
考えられるシナリオについては、連邦準備理事会(FRB)に存在する超過準備が景気回復に伴い銀行システムに流れ始めれば、インフレ回避に向けてFRBは「かなり速やかに」動かなければならないとの見通しを示した。
しかし準備預金の流出が「ごくわずか」で、景気が依然弱く、インフレも引き続き抑制されていれば「それほど速く動かなくていいようなシナリオが想像できる」とし、どちらの状況にも備えておく必要があると指摘した。ただ、現段階ではインフレ期待はかなり抑制されているとの見方を示した。
金融引き締めの際にはどのような手段をどういう順序で実施するかについては、確固とした決定はまだ行われていないと述べた。
金融機関の準備預金をFRBにとどめておく誘因として、超過準備への金利支払いだけに依存することはできないとの認識を示し、準備預金への付利については「徹底した検証」は行われていないと指摘した。
他の引き締め手段として、購入した資産の売却を挙げた。
最高値を更新している金相場と、ドルの下落に関しては「全く無視したくはない」と述べ「これら資産市場が現在どうなっているかを認識し、将来に関するどのような手がかりになるか、あるいはならないかをより良く理解することが政策の視点からは必要だと思う」と説明した。
最近のドルの下落についてはそれほど重要視しない考えを示し「ドルの下落について言われているが、ドルは危機が始まる前の水準にも達していないことを思い出すべきだ」と語った。
プロッサー総裁はFRB当局者の中でタカ派として知られる。今年の連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を有していない。
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