WRAPUP1: ワコビアなど米金融機関、クレジットをめぐり相次ぎ警告
[ニューヨーク 9日 ロイター] 米銀大手のワコビアWB.Nがモーゲージ関連債権で17億ドルの損失が発生する可能性があると発表したほか、クレジットカード大手の米キャピタル・ワン・フィナンシャル(COF.N: 株価, 企業情報, レポート)が返済が滞る顧客が増えていることを明らかにするなど、9日には米国の信用状況の悪化を示す発表が続いた。
こうした発表を受け、評価損や不良債権の増加で経済がリセッションに陥るとの見方が強まり、9日の米株式市場は幅広く売られた。金融株は9日にはやや持ち直したが、クレジット市場の問題が収益に及ぼす影響への懸念からそれまで数週間にわたって売り込まれていた。
バンク・オブ・アメリカ(BAC.N: 株価, 企業情報, レポート)とJPモルガン・チェース(JPM.N: 株価, 企業情報, レポート)は、市況悪化で第4・四半期の業績が打撃を受ける可能性があることを明らかにした。
一方、オンライン証券のイー・トレード・フィナンシャル(ETFC.O: 株価, 企業情報, レポート)は、保有する債券で評価損が見込まれるとして、0.75─0.90ドルとしていた2007年の1株あたり利益見通しを撤回している。
リーマン・ブラザーズのチーフストラテジスト(グローバル債券担当)、ジャック・マルベイ氏は「状況はロング・ターム・キャピタル(・マネジメント)の時よりも悪い」と述べた。同ヘッジファンドは1998年に破たんし、世界の金融市場に大きな影響が及んだ。
ワコビアは、サブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅ローン)を裏付けにした債務担保証券(CDO)の価値が、税引き前ベースで10月に約11億ドル低下し6億7600万ドルになったと発表。第3・四半期には3億4700万ドルの損失を計上している。
先にシティグループ(C.N: 株価, 企業情報, レポート)、メリルリンチMER.N、モルガン・スタンレー(MS.N: 株価, 企業情報, レポート)なども、巨額のサブプライム関連損失を発表している。
<われわれも影響を免れない>
ワコビアのチーフ・リスク・オフィサーのドン・トラスロー氏は、ボストンの銀行業界の会合で、住宅市場におけるクレジット問題はカリフォルニア州とフロリダ州の「一部地域」に集中していると述べた。
同氏は「米国の一部地域では、住宅市場は極めて急速に悪化している」としたうえで、「われわれも影響を免れない」となどと述べた。
フリードマン・ビリングス・ラムジーは、ワコビアの投資判断を「マーケットパフォーム」から「アンダーパフォーム」に変更した。
<キャピタル・ワンのカード損失>
キャピタル・ワンは、純貸倒償却率が10月は3.28%に上昇したことを明らかにした。第3・四半期の純貸倒償却率は2.86%。
米国のカード全体の貸倒償却率は、第3・四半期の4.13%に対して10月は5.11%。返済期限を30日以上経過したカードローンの割合は4.46%から4.75%に上昇した。キャピタル・ワンは6日に、2008年のクレジット損失の見通しを引き上げている。
スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は、キャピタル・ワンのアウトルックを「ポジティブ」から「ステーブル」に引き下げた。
バンク・オブ・アメリカは、市場の大幅な混乱が債務担保証券(CDO)市場などに打撃を与え、第4・四半期業績に「悪い影響」が及ぶとの見方を示した。
JPモルガンは、レバレジッドローンやサブプライム住宅ローン、CDOへのエクスポージャーが約500億ドルに上るため、今四半期にさらに評価損を計上する必要が出る可能性があるとしている。
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