〔永田町ウォッチャー〕来週にも後継日銀総裁で政府案提示の可能性、民主の出方は流動的

2008年 02月 15日 22:31 JST
 
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 3月19日に任期満了を迎える福井俊彦日銀総裁など後継の正副総裁人事は大詰めを迎えている。与野党間で国会同意人事に関する手続きが合意できれば、来週にも政府案が提示される可能性があるが、小沢一郎民主党代表はじめ野党の出方は流動的で、総裁人事の行方はなお混沌としている。

 同意人事のカギを握る民主党内では、財金分離の原則から武藤氏昇格に難色を示す考えが根強くある。加えてここにきて、共産党や社民党からも武藤氏に否定的な発言が出るなど、財金分離を主張する声が広がりをみせている。

 これに対し、民主党の小沢代表は「財政当局者が金融のトップに座るのはよろしくないというのは1つの考え方である」とする一方、「財金分離という論理だけで片付けられるものではないとの意見もある」と述べ、両にらみの姿勢を崩していない。民主党関係者によると、中立的な発言の背景には「この問題が極めて高度な政治判断である」との認識があるためだという。

 予算関連法案の審議入りを間近かに控え、党内では道路特定財源の暫定税率をめぐる与野党対決を契機に「今春に福田内閣を解散・総選挙に追い込む」(菅代表代行)との機運が日増しに高まっている。

 総選挙をにらみ党内結束はもちろん、「野党共闘を崩す方向に針が振れるかどうか、何ともわからない」(民主党関係者)と日銀総裁人事が政治問題と複雑に絡み合っている構図が浮かび上がる。

 

 政府は武藤敏郎副総裁の昇格を基本に人選を調整中で、武藤体制を支える副総裁には日銀元理事の白川方明・京大教授が候補に浮上している。もう1人の副総裁には民間の有識者から調整される見通しだが、副総裁候補の1人とみられていた植田和男・東大大学院教授が経済財政諮問会議に新設される専門調査会の会長に就任する見通しになったことで、今回の総裁、副総裁人選からは遠退いたとの観測も出ている。

 ただ、政府・与党が「武藤総裁案」を正式に採用しても、民主党を含めた野党の賛成を得て、国会同意を取り付けられるかどうかは、依然として不透明な部分が多い。政府・与党サイドに合意できる確信が得られなければ、政府案の提示も先送りされる可能性は否定できないという。複数の民主党関係者は、後継総裁が決まらない「空席」の事態は作らないことが党内で確認されているとしており、なお緊迫した局面が続きそうだ。

   (東京 15日 ロイター)

 (ロイター日本語ニュース 吉川裕子編集委員 伊藤純夫記者;編集 田巻 一彦)

 
 

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