ドル100円割れこうみる:外需低下による「悪い円高」は日本株に二重苦=モルガンスタンレー 神山氏
<モルガンスタンレー証券 ストラテジスト 神山 直樹氏>
20─30年という長期的なスパンでみれば為替と日本の株価の相関関係はほとんどない。円高のときに内需が強ければ株高になる。80年代後半のバブル時直前に、円高に対応して金利を下げた結果、内需が刺激され株高になった。日本経済に「世界の機関車」としての期待が強まった時期だが、良い円高のパターンといえよう。
これに対して現在は悪い円高だ。日本の内需が低位安定しているときに外需が弱まり、円高が進んでいる。輸出に頼っている経済状態のなかであるにもかかわらず、外国が日本の製品を買ってくれない。輸出数量だけでなく円高によって価格競争力が低下するというダブルパンチに日本の輸出企業は見舞われている。ここ2年間ほど米株に対して日本株がアンダーパフォームしてきたのは、こうした要因もあろう。
円高というよりもドル安が進んでいるのは米連邦準備理事会(FRB)の政策金利引き下げ期待が強まっているからであり、フェデラルファンド(FF)金利が2.00%程度まで低下するとの予想が強まるなかでは、一時的とはいえ1ドル=97円程度まで円高が進む可能性があるとみている。
しかし一方で、金利の低下によって米経済が回復していくと想定すれば年末にかけて105円程度まで円安方向に戻る可能性が大きい。日経平均の1万2500円はバリュエーション的に、2008年度企業業績のかなりの減益を織り込んだ水準だ。1万2000円割れがあったとしても一時的で長期間は続かないとみている。
(東京 13日 ロイター)
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