UPDATE4: スティールが日清食品<2897.T>に企業価値向上を提言、明星との統合加速を要請
*4段落目を加えました。
[東京 2日 ロイター] 米系投資ファンドのスティール・パートナーズは2日、日清食品(2897.T: 株価, ニュース, レポート)に企業価値向上策を提言したと発表した。2006年に買収した明星食品との統合加速と収益やコスト面での統合効果の実現を求めている。スティールは同日、日清の安藤宏基社長に提言の概要を送付し、会談を求めた。スティールによると、安藤社長は株主と個別には会わない方針を示しているが、同社の経営方針への懸念を説明するために、あえて面談を申し入れたという。
スティールの提言は、日清と明星の統合効果を出すためにも、製造設備、研究開発設備、販売業務を統合させて、管理業務の重複を解消するよう求めるもの。また、明星食品のレストラン事業など非主力事業の売却を要請したほか、日清が保有するゴルフ場や明星の本社ビルなど余剰不動産の売却も求めた。これにより、2009年度にROE(株主資本利益率)10%の達成を目指し、自己株取得や増配を通じて株主還元すべきとした。
また、安藤社長宛ての書簡でスティールは、日清が日本たばこ産業(JT)(2914.T: 株価, ニュース, レポート)との冷凍食品事業の統合契約を解消し、加ト吉2873.Tへの出資計画を撤回したことについて「なぜ加ト吉のような問題を抱えている会社を買収するのか理解に苦しんだが、最終的に買収を断念したのを喜ばしく評価する」とした。
スティールが日清に書簡を送るのは初めて。内容は、これまで日清のIR関係者との会談の場で要請していた事項が多く、「提言」の形にすることで、日清が抱える問題点を他の株主とシェアすることも目的のひとつだ。スティール関係者によると、書簡で求めている通り安藤社長との面談が必要と考えており、一足飛びに株式の買い増しや株主総会での株主提案などに踏み切る考えはないという。ただ、日清側のポリシーとして、社長は株主と会わないと説明しており、会談が実現するかどうかは、依然として不透明だ。
日清は「スティールから書簡を受け取った」とのコメントを出している。
スティールは共同保有分と合わせて日清の株を19.1%所有する筆頭株主。買収資金は860億円を超えて、日本でのスティール最大の投資先となっている。2006年に明星食品に敵対的TOBをしかけて失敗し、ホワイトナイト(友好的買収者)として現れた日清食品の対抗TOBに応じたが、その後、断続的に日清株を買い増してきた。日清は20%以上の株式買い増しを目指す投資家に、買収計画の詳細の提出を求める買収防衛策を導入している。
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