〔アングル〕2月百貨店売上はうるう年で3カ月ぶりプラスか、株安・景況感悪化が重し
[東京 11日 ロイター] ロイターが実施した聞き取り調査によると、今月18日
に発表される2月の全国百貨店売上高の前年比変化率は、3カ月ぶりにプラスに転じる可
能性が出てきた。1月は前年比2.1%減だった。今年はうるう年により2月の営業日が
前年に比べ1日多かったため、各社の売上高の前年比伸び率増加に貢献した。ただ、株安
や物価高を背景とした景況感の悪化を背景に、高額品売上げの鈍化傾向が続いているとい
う。3月初旬の売上は強弱まちまちとなっている。
2月の主要百貨店売上高の速報値は、9社のうち全社で前年比変化率が1月よりも改善
した。今年2月はうるう年要因のほか、店舗の改装やカード顧客向け販促など影響施策が
奏功したとの指摘が少なくない。
また、食料品の好調を指摘する声が目立つ。中国産冷凍ギョーザ事件の影響で食の安全
に対する消費者意識が高まる中、各社からは「もともと中国産の取り扱いがないので、安
心して購入してもらっている」(京王)、「食品は産地表示が好評。消費者は上質な食品
を求めている」(高島屋)などの指摘があった。バレンタイン商戦も好調で、「自家需要
も多く、催事では売上新記録になり活況を呈した」、「順調で前年比2けた増」(三越)
などの見方が出ていた。
2月は株価が1月の急落からやや戻す展開となったものの、景況感の悪化から富裕層に
近い顧客の購買意欲は鈍化傾向。「昨年12月のクリスマスあたりから高額品が伸び悩み」
(大丸)、「最近一段と落ち込んだということはないが、以前に比べて鈍化している」
(ミレニアムリテイリング)など声が出ている。
ロイターが2月12日─15日に実施した個人投資家2月調査によると、国内外の景気
先行き不透明感が強まる中で、消費、投資、預貯金の割合を前年比で増やすか減らすかと
の質問に対し、過半数が消費を「昨年よりも減らす」と回答した。項目別では「高額品」
や「身の回り品」などが削減項目の上位に挙がった(ロイター個人投資家2月調査の関連
記事は[ID:nTK0093614]をご覧ください)。
衣料品は、冷え込みで冬物衣料や防寒雑貨の売れ行きが好調だった半面、週末に降雪や
強風など天候が不順だったことが足かせになったという。
3月初旬については、前年の改装時期のとの差異に伴う売上の反動減がみられるなどま
ちまちだが、「このところ気候が春めいてきたので、婦人服が動いてきた」(ミレニアム
リテイリング)、「暖かくなってきたので、衣料品がおおむね好調」(三越)との声が目
立っている。
主要百貨店売上高(前年比%、▲はマイナス)
1月 2月速報 3月上旬
伊勢丹8238.T(全店) +0.1 +1.3 ▲1.8(10日まで)
三越2779.T(全店店頭) ▲2.2 ▲1.1 +4程度(9日まで)
高島屋(8233.T: 株価, ニュース, レポート)(18店) ▲0.5 +5.4 +5.7(10日まで)
松屋(8237.T: 株価, ニュース, レポート)(銀座店) ▲4.9 ▲3.0 ▲5程度(8日まで)
大丸(直営12店) ▲0.2 +5.3 +1から+2(10日まで)
松坂屋(直営8店) ▲5.6 ▲4.3 ▲5.0(10日まで)
京王(新宿店・店頭) +0.9 +3.1 ▲4.5(10日まで)
そごう(全店) ▲3.5 0程度 ▲2.0(10日まで)
西武(全店) ▲1.9 +6.5 ▲2.0(10日まで)
*ミレニアムリテイリングは、持ち株会社傘下の西武百貨店とそごうを個別に集計
している。
*J.フロントリテイリング(3086.T: 株価, ニュース, レポート)は、持ち株会社傘下の大丸と松坂屋を個別に
集計している。
(ロイター日本語ニュース 武田晃子記者;編集:吉瀬邦彦)
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