UPDATE3: 福田首相が09年度の道路特定財源・一般財源化を提案、民主幹部は受け入れに難色
*民主党の菅代表代行発言などを追加し、再構成しました。
[東京 27日 ロイター] 福田康夫首相は27日記者会見を開き、道路関連法案・税制の取り扱いについて、道路特定財源制度を2008年の税制抜本改正時に廃止し、09年度からの一般財源化を図るともに、地方財政に悪影響を及ぼさない措置を講じるとする政府提案を発表した。08年度については国民生活の混乱に配慮して暫定税率を維持することが現実的であるため、野党に税率維持への理解を求めた。一般財源化した後の暫定税率分の使い方については、与野党協議会を設置してその使い方を検討したいとし、野党との党首会談も呼びかけた。これに対して民主党では、一般財源化の表明自体は評価しながらも、暫定税率の取り扱いがあいまいで、同党の主張と相いれないとの見解を示し、政府提案の受け入れに難色を示した。
福田首相は「道路特定財源において不適切な支出が次々と明るみに出たこともあり、国民にお詫びするとともに支出のあり方を抜本改革することとした」と述べた。その上で見直し内容について、第1に、道路予算に大きく依存している公益法人について廃止・民営化を含めて見直しし、契約のあり方も競争政策を取り入れること、不透明な天下りを排除すること、また不適切な支出を排除して無駄を排除するとした。第2に道路財源制度を今年の税制抜本改革時に廃止し09年度から一般財源化とし、その際、地方財政に悪影響を及ぼさない措置を講じる。そして地球温暖化対策や救急医療体制整備、少子化対策などにも使えるようにするとした。第3に道路特定財源を一般財源化した後にガソリンへの税率のあり方も検討し、地球温暖化への対策や地方の厳しい財政にも配慮する。第4に道路整備計画を10年から5年に短縮し、新たな計画を策定することを明らかにした。
一般財源化したガソリン税の使い方について与野党協議会を設置し、協議したいとの考えを示した。
福田首相は、年度末が迫る中で「残された時間はわずかだが、打開する余地はあり、野党に話し合いに応じてほしい」と呼びかけた。また「08年度については暫定税率を廃止すると、ガソリン価格が下がりユーザーが混乱するほか、税収が失われ、地方の財源が不足する。現実を無視することになる」と述べた。さらに「この5日間でなにをすべきかを考えると、国民を混乱させないことや経済に悪い影響を与えないことが大事。暫定税率を維持することで野党に理解してほしい」とし「野党との党首会談もできればやりたい」と述べた。その上で政府提案にどのように応えていくか、野党にも責任があると指摘した。
自民党内の意見については「党内にもいろいろな意見があるが、おおむね理解されていると思う」との認識を示した。
これに対して民主党では菅直人代表代行が、暫定税率の一般財源化について「これまで明確な姿勢を示してこなかった首相が、はっきりと一般財源化を約束したことは大きな前進」と評価。
ただ、民主党が主張する揮発油税などの暫定税率廃止について、福田首相が会見で「(08年度の暫定税率廃止は)現実を無視することになる」と発言したことを引き合いに出し、「現実をしっかり見れば、今こそ暫定税率を廃止する時。首相の見解は民主党の主張と異にしている。まったく評価に値しない」と切り捨てた。
共同通信によると、鳩山幹事長も暫定税率についてあいまいな点があり、民主党の主張と相いれない部分があり「暫定税率では譲れない」と述べた。
政策協議機関設置の呼びかけに関しては、すでに民主党側が政調会長と国対委員長を交えた協議を呼びかけていたこともあり、「不可解」との反論も出たが、菅代表代行は「首相の提案を(民主党が提示した)与野党の国対・政調合同協議会と受けとめる。是非、協議会を開催してほしい」と前向きに受けとめる姿勢を示した。民主党では、28日にも同協議会を開催するよう与党に呼びかける方針だ。
他方、首相提案とは別に、自民党と公明党は27日、道路特定財源を除く3月末までに期限切れを迎える各税について、4月末まで適用期限を延長することなどを提案。
菅代表代行は「それも含めて与野党の国対・政調合同協議会で説明を受けた上で、対応を協議していきたい」と述べるにとどめた。
(ロイター日本語ニュース 中川 泉記者 吉川 裕子記者 伊藤 純夫記者;編集 田巻 一彦)
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