UPDATE2: 事業再編で資金調達を模索、政府系金融機関の公的融資の活用検討=JVC<6632.T>会長

2009年 05月 1日 19:57 JST
 
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*テレビ事業とカーエレクトロニクス事業について追加しました。

 [横浜 1日 ロイター] JVC・ケンウッド・ホールディングス(6632.T: 株価, ニュース, レポート)の河原春郎会長は1日、ロイターとのインタビューで、グループの事業構造改革のため、他社との再編に積極的な姿勢を示した。日本ビクターとケンウッドの事業統合と同時に力を入れる考えで、こうした成長戦略のために、日本政策投資銀行や国際協力銀行などの政府系金融機関の公的融資の活用を検討していることを明らかにした。

 <構造改革のためのM&Aに意欲>

 日本ビクターとケンウッドを傘下に持つJVC・ケンウッドは昨年10月に発足。2010年3月期は、本格的な事業統合を進める方針で、6月の株主総会後には、佐藤国彦社長が退任して河原会長が社長を兼務し、意思決定の迅速化を図る。河原会長は社長兼務のねらいについて「物理的な統合は昨年10月にスタートしたが、人心・社員の気持ちの統合を本格的に進めて2社の統合を加速していく」との考えを示した。

 また、河原会長は、日本ビクターとケンウッドの統合作業に注力しながらも、他社との資本・業務提携などにも言及。「ビジネス的に効果的なものはどんどんやっていく」と強調し、今後の事業構造改革の一環として、他社を巻き込んださらなる再編に意欲を示した。一方で、金融市場の混乱の影響で「資金が調達しづらいので動きにくいのは確か」とも述べた。

 <新株発行は適切ではない>

 資金繰りについては「構造改革のためのM&A(合併・買収)を含めれば200億円を超える資金があればありがたい。50億―100億円でもあれば前向きな活動はできる。いろいろな資金の調達のチャンスを活用したい」との意向。資金調達の方法としては「新株発行は希薄化で株主に迷惑がかかるので適切ではない。社債と長期ローンを優先的に考えている」とした。

 産業活力再生法(産活法)に基づく公的資金を使った資本注入制度が30日に発足したが、同制度の活用について河原会長は「優先株でもいずれ普通株に転換するので株主への影響が出てくる」として慎重な姿勢を示した。一方で、政府が企業の資金繰り支援として実施している政府系金融機関の危機対応業務(低利融資や政府保証)の活用については「予算がずいぶん増えるようなので話をさせてほしい」と前向きな意向を示した。今期の日本政策投資銀行による危機対応業務の資金枠は1兆円(弾力条項で1.5兆円)だが、2009年度の補正予算を加えれば、9兆円規模に拡充される見通し。

 河原会長は「構造改革のためのM&A」について「われわれ自身の構造を変えられるものは積極的にやっていくし、今も議論しているものはある」と述べた。一方で「われわれの体力の範囲でやる。従って大規模なものはできない」との見通しも示した。

 

 <テレビ事業は今期黒字化目指す>

 

 液晶テレビを中心とするディスプレー事業は赤字が続いている。2009年3月期も通期で営業赤字に終わった。前期は、赤字の要因になっていた国内事業を大幅に縮小し、海外の事業も見直して効率を高める努力をしたことから、河原会長は「今期は通期で黒字化を目指す」と強調。さらに「4―9月までは多少沈むと思うが、後半で復活させる。構造改革の効果は通期で効いてくる」との見通しを示した。

 河原会長によると、2009年3月期のディスプレー事業の売上高は800億円程度。今期の売上高は2―3割減少を見込んでいる。テレビ需要が小型化していることで「台数は減らないが、売り上げは減る」との見通し。テレビ販売台数は前期に100万台程度で、今期も同程度を目指すとしている。

 また、河原会長は今後のディスプレー事業について「民生用の普及品を広げるのではなくビジネス向けに、高度なディスプレー技術を使った商品に注力したい」として、高い利益率の見込める法人向けの営業に力を入れる考えを示した。プロ向けの販売では、立体テレビや壁に掛けられる超薄型テレビに対して企業宣伝や広告などでニーズがあるという。

 

 <カーエレ事業の売上高は今期が底に>

 

 カーナビ・カーオーディオなどのカーエレクトロニクス事業の2009年3月期は41億円の営業赤字だった(ビクター上期連結で26億円の赤字)。河原会長は「このセグメントはもっとも注目していて、ここがうまく立ち直れば全社の展望は開けてくる」と強調。今期の営業損益は、前期までに完了させたコスト削減効果よって「20―30億円の改善を見込んでブレークイーブンにしたい」と述べた。

 同事業の売上高の見通しは、今期は1000億円弱。08年3月期にビクターとケンウッドの合算で約1500億円の規模があったが、09年3月期は1200億円程度になり、今期はさらに落ち込むとみている。河原会長は「今期は底だ。ここからどのように立ち上がるかが重要だ」と述べて、1000億円を底として来期以降の回復をうかがう姿勢を示した。

 

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 (ロイター日本語ニュース 村井 令二、竹中 清)

 
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