UPDATE1: ストレステスト、米金融セクターの透明性向上に資する=金融庁長官
[東京 11日 ロイター] 金融庁の佐藤隆文長官は11日、定例会見で米国のストレステストは、金融セクターの透明性向上に資するとの見解を示した。また、新生銀行(8303.T: 株価, ニュース, レポート)とあおぞら銀行(8304.T: 株価, ニュース, レポート)が公的資金の注入を申請してきた場合、一般論と断りながら、法令に従い審査していくとの方針を示した。
佐藤長官は、ストレステストの結果について問われ「米当局の取り組みは米金融セクターの健全性について、共通の基準でチェックしているので、透明性の向上に資するものだと思う」と述べた。金融機関にある程度先を見据えた資本調達を促すシナリオになっているとの認識を語り「全体の健全性向上に向けた環境整備を図る役割もある」とした。
この上で、日本の経験に照らして、1)損失額とその発生源を正確に認識すること、2)巨額の不良資産や不良債権はできるだけバランスシートから切り離す、3)自己資本不足が確認されたら速やかに是正する――の3点が金融システムの安定のため重要と指摘。今後の注目点として、1)ストレステストが前提とするマクロ経済指標との関連で、米実体経済がどのように展開していくのか、2)どの程度マーケットの信任が回復するか、3)銀行による資本調達の実行スピードと、銀行の貸し出しがどのように推移するか――を挙げた。
一方、来春の経営統合を目指して交渉入りが伝えられる新生銀行とあおぞら銀行に対する公的資金の再注入について考え方を問われた佐藤長官は「個別の案件、仮定の話へのコメントは差し控えたい」とした。ただ、一般論と断り「どこの銀行であれ、公的資金の申請があれば、国民経済や金融システム全体に資するかどうかの観点から法令に従って審査する」と語った。
金融危機を受け公的資金注入行の業績が低迷していることに関連し、佐藤長官は、金融機関への公的資金注入が一番金額が大きかったのは早期健全化法による資本注入だったと説明し「これまで、8―9割方回収し、相当規模のキャピタルゲインを実現している」と強調。利益だけが目的ではないとしながら「(金融システム安定化という)政策目的と、納税者の資金のできるだけ有利で確実な回収というねらいの、同時達成に向け引き続き努力する」と話した。
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(ロイターニュース 平田紀之)
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