再送:〔株式スコープ〕電通<4324.T>と博報堂<2433.T>の苦戦続く、回復は来年後半以降を想定
*この記事は10日午後5時35分に送信しました。
<東京市場・10日>
━━━━━━━━━━━┯━━━━━━┯━━━━━━┯━━━━━━┯━━━━━━┯
関連銘柄 | 終値 | 前日比 | 売上高予想 |営業利益予想|
━━━━━━━━━━━┿━━━━━━┿━━━━━━┿━━━━━━┿━━━━━━┿
博報堂DY(2433.T: 株価, ニュース, レポート) | 4370円| ─80円| 9235 ─10.6| 55 ─63.4|
━━━━━━━━━━━┿━━━━━━┿━━━━━━┿━━━━━━┿━━━━━━┿
電通(4324.T: 株価, ニュース, レポート) | 1881円| ─4円|16106 ─14.7| 194 ─55.1|
━━━━━━━━━━━┷━━━━━━┷━━━━━━┷━━━━━━┷━━━━━━┷
*売上高・営業利益は2010年3月期で予想額と比較を記す。単位は億円、%。
水野 文也記者
[東京 10日 ロイター] 広告大手の電通(4324.T: 株価, ニュース, レポート)と博報堂DYホールディングス
(2433.T: 株価, ニュース, レポート)が苦戦を続けている。景気低迷に伴う経費削減の動きが活発化していることを受
け、大半の業種が広告を減少させていることが背景。ここから景況が良くなったとして
も、すぐに広告が増加に転じることはなく、両社とも回復は来年後半以降になるとみてい
る。
今回の決算発表シーズンでは、経費削減効果によって増益を確保した企業が少なくなか
ったが、それと反比例するかのように電通の上半期は営業利益が前年比61.6%減、博
報堂DYが同98.5%減と大幅減益を余儀なくされた。下半期も急速な回復は見込まれ
ず、いずれも2010年3月期の連結営業利益は半減を見込んでいる。
広告需要は大半の業種で減少。「自動車、金融といったシェアの高い業種が低迷した」
(電通の中本祥一常務)、「自動車・関連品、情報通信、飲料・し好品などシェアが大き
い業種の減少額が大きかった」(博報堂DYの沢田邦彦専務)──などの声が出ていた。
電通では官公庁や教育・医療、博報堂DYでは官公庁・団体や薬品・医薬用品など、売上
高を伸ばした業種はあったものの、全体をリードする業種が苦戦していただけに、全体の
落ち込み幅が大きくなっている。
両社とも好調だった官公庁については「総選挙関連が40億円前後含まれる」(博報堂
DY)など特需が大きかった。テレビのスポット広告の単価下落によって、これまでテレ
ビCMを行わなかった業界からの広告需要があったが、従来分の落ち込みをカバーするに
は至っていない。
広告売上高をメディア別にみると、新聞、雑誌、ラジオ、テレビの主要4メディアが例
外なくマイナスになった。昨年まで大きな伸びを示していたインターネット広告でさえも
小幅ながら減少を余儀なくされている。上半期のインターネット広告は両社とも前年比で
3%台のマイナスを記録。「景気悪化の影響はネット広告も例外ではなかった」(博報
堂DY)という状況だ。もっとも、インターネット広告については、これから広告媒体と
して利用する企業が増えるとみられることから、「早めにプラスに転じる可能性が高い」
(電通)という。
他方「スポット広告のマイナス幅が小さくなってきた」(電通)「ラジオを除くマスメ
ディア種目では、第1・四半期から第2・四半期にかけて前年同期比のマイナス幅が縮小
した」(博報堂DY)との声が出るなど、底打ちを感じさせる材料もある。
電通では、下半期は情報通信がプラスに転じるほか、景気低迷時にも比較的広告需要が
ある食品に期待しているという。実際、食品業界から「販売を拡大させるために販管費や
広告費の増加も考えている」(森永乳業(2264.T: 株価, ニュース, レポート)の田形均取締役)との声が出ていた。
ただ、それでも電通の中本常務が期初に「上半期は相当厳しくなるが、夏以降は前期と
の比較で落ち込みが小さくなる。秋口以降からの景気回復を期待している」と描いたシナ
リオは変更せざるを得ない状況だ。
博報堂DYの沢田専務も「徐々に低落傾向が止まるとみていた想定を見直した」と話す。
電通の中本常務は「五輪開催が東京で決定していれば、広告業界にはかなりの風が吹き、
状況が変わった可能性もある」と語っていた。
回復が想定よりも後ずれするのは、広告業界が景気に対して遅行性があり、思ったほど
国内の景況感が回復しないため。これについて電通の中本常務は「広告費の切り詰めなど
経費削減で利益を出している企業がほとんどという現状で、景気が上向いてすぐに蛇口が
広がることはないだろう。2010年下期以降まで回復は難しそうだ。サッカーのワール
ドカップで流れが変わればと思っている」と指摘する。
博報堂DYの沢田専務は「自動車、飲料などの広告については回復の兆しが見られない。
2011年3月期の第3・四半期あたりまでイメージとしてほぼ横ばいになるとみてい
る」とコメントしていた。
記事中の企業の関連情報は、各コードをダブルクリックしてご覧ください。
(ロイター日本語ニュース 編集 山川薫)
© Thomson Reuters 2009 All rights reserved.



日本
米国