〔クロスマーケットアイ〕米国はドル安阻止に踏み込まず、株価1万円回復に距離感

2009年 11月 11日 13:01 JST
 
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<東京市場 11日>

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日経平均   |国債先物12月限| 国債303回債  |ドル/円(12:45) |

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   9892.29円 | 137.70円 | 1.445% | 89.58/60円 |

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+21.56円 | +0.15円 | -0.020% | 89.83/88円  |

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注:日経平均、国債先物は前引け、現物の価格は午前11時の値。

下段は前営業日終値比。為替はNY終盤。

 [東京 11日 ロイター] 11日の金融市場は、円債がやや戻しているほかは目立

った動きはみられない。今週は米国要人が相次いで来日、為替や米国債に関する発言が注

目されているが、米国からドル安阻止に向けた踏み込んだ発言は予想されておらず、ドル

売り安心感が出ているという。そうした中で株式市場は戻りが鈍く、日経平均.N225は

1万円になかなか届かない状況が続いている。

 <ドル売り材料>

 ドル/円は89円半ばでやや軟調。前日の日米財務相会談で、米国から積極的なドル安

阻止姿勢が示されなかった、としてドル売り安心感が指摘されている。また、景気拡大基

調を確認した一連の中国主要指標発表後にいったんリスクテークのムードが広がり、ユー

ロや豪ドルなどが一時的に買い進まれた。主要6通貨に対するICEフューチャーズUS

(旧NY商品取引所)ドル指数.DXYは一時74.889まで下値を伸ばし、昨年8月以

来15カ月ぶりの安値を更新した。

 市場では11月15日に予定される米国債の償還(380億ドル)および利払い

(210億ドル)に伴う円転(ドル売り/円買い)ニーズがあるとの観測も出ており、

ドル/円の上値を押さえた。ただ、本邦の機関投資家や事業会社が償還される米国債のう

ち何割程度を保有するかは不明だ。

 午前11時に発表された一連の中国10月景気指標は総じて強く、中国の景気拡大の継

続を表す結果となった。ユーロは1.5015ドルと午前の高値を更新、豪ドルも

0.9324米ドルと15カ月ぶりの高値に迫った。

 しかし、きょうはニューヨーク市場が休場のため、短期筋による利食いや損失確定の動

きも活発で、ユーロ、豪ドルとも高値では利食いに押されて反落した。「きょうはリスク

テークも途中で息切れ、ポジションを閉じて早く帰りたいというムードになっている」

(外銀)という。

 日米財務相会談について、為替市場では、ガイトナー財務長官からドル安阻止について

強いコミットメントが示されなかったとことで「ドル安容認と受け取られても仕方がない

だろう。米国のスタンスについては特に意外感もない」(外為アナリスト)との受け止め

方が多い。

 <パフォーマンスの悪さ>

 東京株式市場では日経平均.N225が小幅続伸。前日の米株価が横ばいで手掛かりが乏

しい中、売り込まれていた銀行株や電力株などが買い戻されて底堅く推移している。ただ

「引き続き海外勢の売買が乏しく全般に上値は重い。増資ラッシュに対する警戒感や民主

党の政策に対する不透明感が根強い」(コスモ証券エクイティ部次長の中島肇氏)との声

が出ている。

 朝方の9月機械受注は、ロイターの事前予測調査を上回った。「一部の業種に特殊要因

と見られる強い動きもあるが、これを割り引いても5月から続いてきた底ばい圏での推移

から上放れた格好」(大和総研シニアエコノミストの熊谷亮丸氏)とみられているが、市

場の反応は鈍い。

 日興コーディアル証券シニアストラテジストの河田剛氏は「株式市場にとってはプラス

材料ではあるが、民主党の政策に不透明感が出ているほか、外為市場で円高が進んでいる

こともあり、腰を据えた買いは入りにくい。今週末には大手銀行の決算発表が予定されて

いる。決算をクリアしないと増資による希薄化を織り込めず、なかなか買い進んでいけな

い」と話している。

 ある外資系証券の関係者は「海外勢が日本株に慎重なのはファンダメンタルより相対的

なパフォーマンスの悪さに対するいらだちだ。思い切った財政出動などのきっかけが必要

だろう」と指摘している。

 <円債買いは一時的か>

 円債市場はしっかり。先物ゾーンを巡る技術的な買い戻し圧力に加え、「現物超長期ゾ

ーンで国内勢からとみられる比較的、まとまった買いが入った」(外資系証券)ことが、

相場全体を押し上げた。イールドカーブは、2年ゾーンから20年ゾーンにかけフラット

ニングする形状となった。

 機械受注はとりたてて手掛かり材料視されなかった。「10─12月の見通しが前月比

プラスに出たので、下げ止まりということが判断できたが、現状の相場が景気指標の上下

で反応するという地合いではない」(バークレイズキャピタル証券・チーフストラテジス

トの森田長太郎氏)という。

 財政不透明感を背景にした海外勢のスワップ払い/ボラティリティ買いのポジション繰

りは一服しており、「相場反転」の兆しがないわけではない。市場には「先月からの金利

上昇の過程で財政への懸念があったにも関わらず、イールドカーブは7年超でフラットニ

ングしていた。入札ごとに需給サイドの懸念がなくなっていくのではないか」(クレディ

スイス証券・債券ストラテジストの福永顕人氏)との見方もある。

 ただ、5年債入札を控えるなかで大手行の投資行動が鮮明になっておらず、気迷いのム

ードがなかなか払しょくできない状況に変わりはない。

 (ロイター日本語ニュース 橋本 浩記者:編集 村山圭一郎)

(hiroshi.hashimoto@thomsonreuters.com;03-6441-1790;ロイターメッセージング

:hiroshi.hashimoto.reuters.com@reuters.net)

 
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