〔クロスマーケットアイ〕米金融緩和の長期化、日本株には円高懸念として重し要因に
<東京市場 12日>
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日経平均 |国債先物12月限| 国債303回債 |ドル/円(12:21) |
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9915.25円 | 138.04円 | 1.405% | 89.82/85円 |
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+43.57円 | +0.18円 | -0.020% | 89.84/89円 |
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注:日経平均、国債先物は前引け、現物の価格は午前11時の値。
下段は前営業日終値比。為替はNY終盤。
[東京 12日 ロイター] 12日の東京市場は、米金融当局の超緩和策が長期化す
るとの思惑から米株が上がった流れで小幅続伸したものの、上値が重くなった。超緩和策
の継続はドル安要因となり、対円では円高になるとの連想が働きやすくなったことが影響
したとの観測も出ている。このところ上昇が目立った長期金利の動向を占う上で注視され
ている5年利付国債の入札結果発表を前に、円債市場は様子見気分が強まっている。
株式市場では日経平均が.N225小幅続伸。前日の米国株高を受けて輸出関連の主力株
中心に買いが先行したものの、戻り売りに押され1万円の手前で伸び悩んだ。海外株高を
背景にグローバル投資家のリスク許容度は高まっているとみられているが「年金など国内
のパッシブ系運用の売りが上値を抑えている。メガバンク決算やオプションSQ(特別清
算指数)算出を控えて目先は動きにくい。米クリスマス商戦で小売の堅調が確認され、海
外勢の投資資金が一段とスケールアップしなければ、需給悪は払しょくしにくい」(SM
BCフレンド証券・資情報部部長の中西文行氏)という。
米FRBが「出口戦略」を先送りしたことで、米ダウ工業株30種(ドル).DJIは連
日年初来高値を更新、金先物12月限GCZ9も最高値を更新するなどリスク資産への資金
流入が続いている。だが、国内の株式市場では、10日の日米財務相会談で米国から積極
的なドル安阻止姿勢が示されなかったことから「ドルキャリー取引」を背景とするドル安
/円高に対する警戒感が再度高まっている。
みずほ証券・エクイティ調査部の三浦豊氏は「円の高止まりが、株価の上値を重くして
いる。1ドル=90円が遠くなってしまった印象だ。藤井裕久財務相はガイトナー米財務
長官との会談で、ドルを強くしたいとの財務長官の意思を再確認したと述べたが、米国金
融政策の出口論がいったん後退し、低金利政策が当面続くと見込まれるなか、口先介入に
効果はない」と話している。
<国債先物は138円乗せ>
円債市場では、国債先物<0#2JGB:>が続伸した。現物長期ゾーンで官庁系や生保の買い
が入り、債券需給が引き締まったため。中心限月12月限は4日以来、6営業日ぶりに節
目の138円台に乗せた。
一方で、大手銀行は依然として慎重姿勢を崩しておらず「金利が低下方向に進むかどう
かは微妙な情勢」(外資系証券)との声は残る。市場には「きょうの買いはPKOのよう
にも映る」(外資系金融機関)との声もある。
正午締め切りで実施の5年利付国債入札(表面利率0.7%、85回債と銘柄統合)は、
個人向け国債の販売低迷などによる増額分を吸収しきれるかどうかが焦点。ドイツ証券
・チーフ金利ストラテジストの山下周氏は「都銀勢の出方次第だが、キャッシュがあって
も、金利低下トレンドが明確に見えない段階では、大口の札は見込めないのではないか」
と指摘した。
バークレイズキャピタル証券・チーフストラテジストの森田長太郎氏は「市場が来年度
当初での新規財源国債の発行規模を依然として意識しているとするなら、来年度当初予算
の概要が明らかになる12月上旬までは、債券市場において不透明要因としてくすぶりそ
う」と話した。
<目立つ豪ドルの強さ>
午前の為替市場では、ドル/円JPY=が89円後半での小動きに終始する一方、予想を
上回る雇用統計を受けて12月の追加利上げ期待が高まった豪ドルの強さが目立った。
ドルは89.68―89.99円の狭いレンジでの取引。ユーロも1.4978―
1.5016ドルのレンジ内に収まった。他方、朝方0.930米ドル付近だった豪ドル
は雇用統計後に一気に0.9369米ドルまで駆け上がり、15カ月ぶりの高値を更新し
た。
10月の豪就業者数は前月比2.45万人増となり、失業率は5.8%だった。市場予
想の中央値は1万人減だった。失業率は予想値と同じ。
商品市場では金現物XAU=が1オンス1121ドルを上回り過去最高値を更新、米金先
物GCZ9も1オンス=1122ドルを超えて過去最高値を更新した。これら貴金属価格の
上昇は、豪ドルを含む資源国通貨の追い風となった。
ただ、日米欧の非伝統的金融緩和を下地とする過剰流動性相場の中での豪ドル高には、
警戒感もある。「日米欧がそろって金融緩和を推し進める現状では、たとえ豪州が第3、
第4弾の利上げを実施したとしても、高リターンを狙うマネーが、ますます豪州へ流入し、
金融引き締めの効果が相殺されてしまうだろう」と東海東京証券のチーフエコノミスト
・斎藤満氏は述べている。また、斎藤氏は「結果的にバブルがいっそう醸成される。これ
は豪州に限らず香港やシンガポールなどにも当てはまることだ」とみている。
(ロイター日本語ニュース 田巻 一彦 ;編集 村山圭一郎)
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