UPDATE2: 7─9月期実質GDPは2期連続プラス成長、景気の厳しさ変わらず補正本格検討へ

2009年 11月 16日 12:37 JST
 
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 [東京 16日 ロイター] 内閣府が16日発表した2009年7―9月期国民所得統計1次速報によると、実質国内総生産(GDP)は前期比プラス1.2%、年率換算プラス4.8%となり、4―6月期の前期比プラス0.7%に続き、2四半期連続のプラス成長となった。伸び率としては07年1─3月期(年率プラス5.7%)以来の高い伸びとなったが、菅直人副総理兼国家戦略・経済財政担当相は、日本経済は依然として厳しい状況にあるとして、2009年度第2次補正予算の本格検討に着手することを明らかにした。

 補正予算の規模について菅担当相は「きょうの結果で小さくすることは考えていない」と述べ、1次補正の執行停止でねん出された2.7兆円を基本とする考えに変わりがないことを強調。雇用・環境・景気対策を柱に、早急に方針を固める考えも明らかにした。

 <景気持ち直しの動きを反映した結果だが、「手放しでは喜べない」>

 ロイターの事前調査では、7―9月期の実質GDPの予測中央値は前期比プラス0.7%、年率プラス2.9%だった。市場の予想を上回る高い成長となったが、背景について菅担当相は、1)世界経済の改善を背景に輸出・生産が持ち直してきたこと、2)経済対策効果で個人消費に持ち直しの動きが続いていること、3)設備投資の過剰感は高いが底打ち感が出てきたこと──などをあげ、「景気持ち直しの動きを反映した結果」と説明した。

 

 先行きについて菅担当相は「景気持ち直し傾向が続くことが期待される」としながらも、ただ、雇用情勢に厳しさがあるほか、海外景気の下振れ懸念や金融資本市場の変動の影響など「景気下押しリスクが存在していることには留意しなければならない」とも語り、景気の現状について「手放しで喜べる状況ではない」と厳しさを強調した。

 

 <デフレへの警戒感強める>

 

 一方で、GDPデフレーターは前年同期比プラス0.2%と、前期のプラス0.5%からプラス幅が縮小。国内需要デフレーターは同マイナス2.6%で、過去3番目の大きなマイナス幅となった。民間消費・企業設備・公的資本形成などの各デフレーターが押し下げに寄与した。

 名目成長率が実質成長率を2四半期連続して下回り、菅担当相は「デフレ的状況に入りつつあるのではないかとの懸念を持っている」とデフレ懸念への警戒を強め、「デフレ的傾向がこれ以上強まらないよう日銀とも意思疎通をきちんととっていきたい」と語った。

 

 <名目GDPは6四半期連続マイナス>

 一方、名目成長率は前期比マイナス0.1%で、マイナス幅は縮小しつつあるものの、6四半期連続のマイナス。

 内需の寄与度が0.8%、外需が0.4%となり、内外需ともにプラス寄与とバランスの良い形となった。内需寄与度がプラスになるのは、08年1─3月期以来。

 

 民間消費は前期比プラス0.7%と、2四半期連続のプラスで、津村政務官は、エコカーやエコポイントなどの優遇措置が押し上げに寄与したと説明した。民間住宅は前期比マイナス7.7%と、前期より下落幅は縮小したが、3四半期連続のマイナスとなった。設備投資は前期比プラス1.6%と、6四半期ぶりのプラスに転じた。在庫の寄与度もプラス0.4%と、3四半期ぶりにプラス転換した。

 政府最終消費は前期比プラス0.4%と、2四半期ぶりのプラス。公的資本形成は前期比マイナス1.2%と、5四半期ぶりに低下したが、前年比ではプラス13.1%となっており、同政務官は「引き続きレベルは高い」と指摘した。

 純輸出の寄与度はプラス0.4%と、2四半期連続のプラスとなった。自動車、電子通信機械などが引き続き輸出押し上げに寄与した。一方、輸入増加には、石油、天然ガスなどが寄与したが、同政務官は「国内景気の持ち直しを主因とする前向きな兆候」と評価した。

 09年度の残りの各四半期ともゼロ成長だった場合の09年度の成長率は、マイナス2.7%。政府経済見通しの09年度実質成長率(マイナス3.3%程度)は、今後各四半期がマイナス0.9%(年率マイナス3.4%)でも達成が可能となる。前四半期時点では前期比プラス0.3%(年率プラス1.3%)程度の成長が必要とされており、見通し達成のハードルは低くなった。

 統計の発表を受けて、みずほ証券チーフマーケットエコノミストの上野泰也氏は「予想レンジの上限に達し、強い内容。設備投資がプラスに転じていることが特徴的。在庫調整の進ちょくも押し上げに寄与している。しかし、4―6月や7―9月は政策効果が大きく影響しており、先行きはこうした要因がはく落しそうだ。名目でみれば前期比マイナス0.1%とマイナス圏から脱しておらず、デフレ状況の継続を示唆している。先行き不安に相殺され、市場全体への影響は限定的なものにとどまりそうだ」と述べた。

 大和証券SMBC金融証券研究所・投資戦略部部長の高橋和宏氏は「予想よりも上振れており、ポジティブ・サプライズだ。設備投資などが予想よりも高かった。株式マーケットでは好感されるとみられるが、このところ東京市場はマクロ材料への直接的な反応が鈍く、アジア市場や海外市場で評価されて初めて動く傾向がある。今回も当初の反応は限定的で、海外投資家が評価してからようやく買いが入る可能性があろう」と指摘した。

 *この記事の詳細はこの後送信します。新しい記事は見出しに「UPDATE」と表示します。

 *内閣府の発表資料は以下のURLをご覧下さい。

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 (ロイターニュース 児玉 成夫記者、吉川裕子記者 伊藤純夫記者)

 
 

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