再送:〔兜町ウォッチャー〕小沢氏の為替介入発言に揺れる輸出株、株価指数をけん引
*この記事は2日午後5時05分に配信しました。
民主党代表選で菅直人首相と小沢一郎前幹事長による政策論戦が本格化するなか、小沢氏の為替介入に積極的な発言にソニー(6758.T: 株価, ニュース, レポート)やキヤノン(7751.T: 株価, ニュース, レポート)といった輸出関連株が敏感に反応している。外為市場ではドル/円が15年ぶりの円高水準に達し、株価が為替相場に大きく左右されており、そうした発言が結果として株価全体をけん引したようだ。
小沢前幹事長は代表選出馬の際に発表した政見で、急激な円高について「市場介入を含むあらゆる方策を果断に実施する」方針を示している。2日午後1時に始まった公開討論会で、円高に関して発言したのは午後2時半ごろ。円高阻止のための為替介入について、日本だけで効果はないが、「そのくらいの覚悟で今やるべき急激な円高だ」と述べ、日本単独でも市場介入を行い円高に歯止めをかけるべきだとの認識を示した。
最近の円高進行に関連して「円の評価が上がることは長期的に悪いことではないが、急激な円高は弱い者にしわ寄せ(がいく)」とし、「急激な円高は何とか止めなければならない」と述べた。さらに「金融政策の余地は狭まっている」とも語り、為替介入を行うべきタイミングについて「市場介入は、協調介入なら別だが、日本だけで、世界が円高を容認している中では効果はあがらないが、そのくらいの覚悟で今やるべき急激な速度での円高ではないか」と語った。
こうした発言を受け、キヤノン株は3400円後半から3500円前半へ、ソニー株は2410円前半から2430円付近へ小幅に上昇した。大和証券SMBC金融証券研究所・投資戦略部次長の西村由美氏は、小沢氏について「なりふり構わず為替介入に踏み込むとの期待感が市場にある」と話す。その一方で「財源の問題を明らかにしていないことなどを考慮すると、(為替介入に積極的だからといって小沢氏が)必ずしも市場から歓迎されているわけではない」と指摘する。
2日東京株式市場の後場の取引では、株価指数に寄与度の高いファーストリテイリング(9983.T: 株価, ニュース, レポート)が値を戻す局面もあったため、一連の発言が必ずしも日経平均株価.N225を押し上げたとは言い切れないものの、円売り介入に関する発言によって先物が買われ、日経平均が上昇した可能性が指摘される。大手証券の株式トレーダーは「小沢氏の首相就任は好ましくないが、首相になる可能性がある以上注目せざるをえない」と述べている。
(東京 2日 ロイター)
(ロイター日本語ニュース 吉池 威記者、編集 石田仁志)
© Thomson Reuters 2012 All rights reserved.


ソーシャルメディア特集
欧州債務危機
拡大する反政府デモ