来週のクレジット市場=一般債タイト化、CDSプレミアム徐々に低下
<対国債スプレッド>
政保債(公営)10年 9.5─10bp 銀行債(みずほ)5年 21─22bp
地方債(都債)10年 16.0─17bp 電力債(東電)10年 18─19bp
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[東京 9日 ロイター] 来週のクレジット市場では、一般債のスプレッドが、需給
の良さを背景にタイト化する可能性が高い。投資家の高格付け債への安定的な需要が継続
する見通し。クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場では、米国のクレジット
危機の最悪期は脱しているとの見方が広がっているため、タイト化の材料に反応しやすく
なり、プレミアムは徐々に低下しよう。
一般債は、新規に発行される地方債、国内普通社債(SB)を中心に買い優勢の展開が
見込まれる。来週も国内長期金利が激しく変動する可能性が高いことから、投資のタイミ
ングは難しいが、投資家は流動性のある高格付けの銘柄を選別して積極的に買いを入れて
こよう。新規発行の一般債に関しても、セカンダリー市場が品薄なだけに、おう盛な需要
が期待できるとの見方が多い。「スプレッドは、需要が強いためタイト化の方向になる」
(大手証券)との見方が出ていた。
9日に発行条件を決めた5月発行の10年政府保証債をみても、販売は順調で、新発債
に対する投資家の強い需要を証明している。表面利率1.7%、応募者利回り1.746
%で発行条件は決まり、スプレッドは利回り曲線でみると9.5─10ベーシスポイント
(bp)で、4月債に比べて2bp程度タイト化した。
来週の新発債は、地方債の起債ラッシュとなる。大阪府<0#0104=JFI>、東京都
<0#0100=JFI>、横浜市<0#0154=JFI>などに加え、共同発行公募地方債<0#0128=JFI>を含め
ると、計13銘柄・発行予定総額3400億円の起債が見込まれている。政府保証債は、
独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構(高速道路機構)<0#0905=JFI>が16日に
入札方式で期間20年・発行予定額300億円の起債を予定している。
来週の内外金利推移を見通すうえで、国内では、13日の40年利付国債と15日の
5年利付国債の各入札結果、内閣府が15日に発表する3月機械受注と16日に発表する
1─3月期の実質国内総生産(GDP)1次速報の数値が注目される。海外の指標では、
14日の4月米消費者物価指数、16日の4月米住宅着工件数にマーケットの関心が集ま
ろう。
CDS市場では、米国のクレジット危機の最悪期はすでに脱しているとの見方が大勢と
なっているため、タイト化の材料に反応しやすくなっている。来週もこの傾向が鮮明とな
り、信用リスクを回避するプロテクションの買いの勢いが弱まる展開が予測される。
指標となるiTraxxJapanシリーズ9<ITXCK5JA=GFI>は9日、原油価格の高騰、
ドル安/円高、東京市場の株安というワイド化の材料にほとんど反応せず、小動きとな
った。「米クレジット危機の最悪期だった3月に同様なワイド化の材料が出た場合、プレ
ミアムは敏感に反応して急上昇した。現在、反応が限られたところから判断すると、投資
家はクレジット危機の最悪期をすでに脱しているとの見方から、タイト化の材料を待つ姿
勢にある」(外資系証券)との見方が出ていた。
今後の焦点は、タイト化のスピードに移ってきた。多くのクレジットアナリストは、来
週のタイト化スピードは遅く、低下も小幅とみている。「信用リスクをとるプロテクショ
ンの売りへとポジションを変えるには、タイト化の材料が不足している」(国内大手証券)
との見方がある。
セクター別では、原油価格の高騰に関連して商社、空輸、電力、化学などの動きが注目
される。為替相場が再びドル安/円高基調となってるため、自動車、ハイテクなど輸出関
連企業の動向も焦点。決算発表を来週予定しているみずほフィナンシャルグループ
(8411.T: 株価, ニュース, レポート)、三井住友フィナンシャルグループ(8316.T: 株価, ニュース, レポート)などメガバンクのプレミアム推移に
も関心が集まろう。
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(ロイター日本語ニュース 伊藤 武文記者 片山 直幸記者)
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