底堅い、米景気減速懸念や金融システム不安が根強い=来週の円債市場
[東京 1日 ロイター] 来週の円債市場は底堅い展開が見込まれている。世界同時株安に一服感が出ているものの、米景気減速懸念や金融システム不安が根強いため、債券を売り込みにくい地合いだ。表面利率引き下げに対する警戒感が出ている5日の10年債入札前後は調整売りが入りやすいが、下値では押し目買いに支えられやすい。
国債先物3月限の予想レンジは137.25円─138.50円。
10年物最長期国債利回りの予想レンジは1.475%─1.360%。
<米雇用統計下振れなら、米景気後退に現実味>
今週の円債市場では10年最長期国債利回り(長期金利)が1.4%が厚い壁として意識されて、金利低下の速度が鈍化してきた。「円債独自の材料による金利低下に限界が出てきた」(国内金融機関)との声が聞かれる中、週明けは1月米雇用統計後の米国市場動向に大きく影響を受けそうだ。
ロイターがエコノミスト80人を対象にした事前調査によると、1月米雇用統計で非農業部門雇用者数の伸びは、6万3000人増と前月(1万8000人増)から拡大が見込まれている。市場予想を下回った場合には、米景気後退入りが現実味を帯びることになるが、仮に多少上回った場合でも「前月の反動増による影響と捉えられ、マーケットは反応しにくいのでないか。その場合には、むしろ金融保証会社(モノライン)に絡んだ金融システム不安に関心が向くのではないか」(国内金融機関)との見方が出ている。
<株価急落なら金利低下加速も>
米景気減速懸念や金融システム不安が根強い中で、相場が押した局面では投資家の押し目買いが下支え。株価が急落する場面では、短期筋による売買を巻き込んで金利低下幅が広がる可能性がある。「1月の金利低下局面で買った参加者の戻り売りと、通常月より延びる2月末のインデックスの年限長期化に伴う買いがぶつかり合い、2月の相場は1月同様に乱高下しやすい」(邦銀)という。
国内指標は8日に12月機械受注が発表される。30日に発表された12月鉱工業生産が市場予想を下回ったことに加えて、1月・2月の予測指数がマイナスとなり、1─3月期の減速感が強まる可能性が出てきた。設備投資の先行指標である機械受注が弱い内容となれば、日銀の生産・所得・支出の好循環シナリオに懐疑的な見方が増えて、債券買いを促す要因となりそうだ。
<10年債入札クーポンは1.4%か1.5%>
入札は5日に10年利付国債、7日に10年物価連動国債がある。新発10年利付国債は、表面利率は前月債(1.5%)から0.1%引き下げの1.4%、もしくは同据え置きの1.5%が有力。1.5%の場合は289回債と銘柄統合される。10年利付国債は入札前後に多少調整売りが入る可能性があるものの「1.4%後半での押し目買いは確認されている」(国内金融機関)として、無難に結果が見込まれている。不安を残すとすれば10年物価連動国債入札だ。割安な水準に修正されているが「レラティブ・バリューの投資意欲が冷え込んでいる」(外資系証券)ことがネガティブに働くとの指摘が出ている。
(ロイター日本語ニュース 星 裕康記者)
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