長期金利1.3%台中心か、期初の買い需要で底堅い=来週の円債市場
[東京 4日 ロイター] 来週の円債市場で、10年最長期国債利回り(長期金利)は1.3%台を中心にした推移が予想される。4日発表の3月米雇用統計の見通しや1日発表の3月日銀短観の結果から、国内外のファンダメンタルズ面からの債券の売り材料は乏しいとの見方が多い。一方で新年度入りし期初の買い期待が強まりやすいうえ、いったんポジションを落とした海外勢からの買いが入る可能性もあり、需給の良さから債券相場は底堅い地合いとなりそうだ。
国債先物6月限の予想レンジは138.50円─140.50円。
10年物最長期国債利回りの予想レンジは1.380%─1.250%。
<期初の買い期待、良好な需給が相場下支え>
新年度入りした債券市場では、中期債などが利益確定の売りに押され一時利回りが上昇していたが、そうした動きも一巡したとみられている。日銀短観と10年利付国債、10年物価連動国債入札という材料を一通りこなしたこともあり、徐々に期初の買いが目立つようになる可能性も高い。大手邦銀の債券担当者は「基本的にもみあいの相場展開を予想しているが、ボラティリティが下がる一方で流動性が回復してくるだろう。年度初めということで投資家の債券買いの需要は継続的にあるだろうから、もみあいとはいえ底堅い地合いを予想している」という。
また、3月末にかけて円債売りを進めた海外勢についても「(3日の)物価連動国債の入札結果を見ても、そこそこの買い需要はあるようだ。いったん落としたポジションの再構築に向かい始めている可能性もある」(国内金融機関)とみられている。
<米雇用統計を見極め、海外次第では金利低下圧力>
今後の相場展開を見極めるうえで注目される3月米雇用統計について、ロイター調査では非農業部門雇用者数は6万人減となる見込みで、2月に比べて減少度合いは鈍るものの、3カ月連続で減少を示す見通し。失業率も上昇する可能性がある。市場はすでに雇用の減少を織り込んでおり、予想の範囲内の結果にとどまれば相場への影響は軽微とみられている。
もっとも、 サブプライムローン(信用度の低い借り手への住宅融資)問題を発端とした金融不安は根強く残っており「この1─2週間は米連邦準備理事会(FRB)の金融対策の効果もあって株安/債券高の修正が生じていたが、債券は買われやすいという中期的な見通しに変化はない。米国の動き次第では、いつ再び金利に低下圧力がかかってもおかしくないだろう」(外資系証券)との見方も多い。
国内の材料としては、10日に2月機械受注の発表がある。ロイター調査では、前月比14%の大幅減少が見込まれている。1日に発表された3月日銀短観の結果と合わせ景気の鈍化がより鮮明になるとみられ、債券市場にとっては支援材料。日銀関連では、政府が7日に国会へ人事を提示するほか、8─9日には新執行部のもとで初めての日銀金融政策決定会合が開催される。
<5年債入札が上値抑制要因、入札は無難か>
国内外のファンダメンタルズや需給面からは債券の売り材料には乏しいが、10日の5年利付国債入札に向けて相場が重くなる可能性がある。「このところは先物でのヘッジが効きづらくなっており、5年債入札はひとつの波乱要因。週前半はもみあいで、入札にかけては売りが優勢となり、入札後に持ち直す相場展開を見込んでいる」(都銀)との予想があった。
5年債の入札については割高感を指摘する声はあるが「平均残高を意識する金融機関にとって買いやすいゾーンであり、0.8%台なら水準的に魅力を感じる向きは少なくないだろう。10年債ほどにはヘッジコントロールも難しくないので、入札への不安は乏しい」(別の外資系証券)とみられている。
(ロイター日本語ニュース 田中 志保記者)
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