長期金利1.4%台前半がレンジの中心、10年債入札波乱含みとの見方も=今週の円債市場
[東京 2日 ロイター] 今週の円債市場では、長期金利の代表的な指標となる10年最長期国債利回りは1.4%台前半がレンジの中心になる見通し。国債増発による需給悪化懸念は週を通じて、くすぶり続けるとの見方が多く、市場参加者の手控えムードは継続するとみられている。財務省は11月5日に10年利付国債(2兆1000億円、2019年9月20日償還)の入札を行う予定。個人向け国債などの振り替えの詳細が明らかになってからの実施となるため、投資家の購入意欲が注目される。投資家の平準買いは期待できるが、波乱含みとの見方も出ている。
国債先物12月限の予想レンジは137.30円─138.40円。
10年物最長期国債利回りの予想レンジは1.450%─1.380%。
相場のテーマは引き続き「財政規律の行方」との見方が複数ある。市場では「今年度の新規国債の増発が税収の落ち込みや、個人向け国債低迷に伴う市中振り替えで8兆円超になるとの観測がある中、需給への不安はくすぶり続ける。来年度予算に関しても44兆円の枠を守れるのか、議論が煮詰まらないうちは疑心暗鬼の状態で需給悪化懸念は漂う」(国内証券)との見方が出ている。今週の相場について、日興コーディアル証券・国際市場分析共同部長の末澤豪謙氏は「神経質な展開が続く。海外でイベントなどを控えているため、なかなか上値を取るような展開にはなり難い」と述べた。
為替相場に注目する向きもいる。市場では「現在の為替相場は、財政の規律が失われたことと表裏の関係で動いているように思われる。日本の財政規律の喪失が円安につながるという連想で動いているのであれば、気をつけなくてはならず、クレジット市場で見ても海外の投資家はリスクプレミアムを要求し始めているようだ」(同国内証券)との声が聞かれた。
財務省は10年利付国債の入札を11月5日に行う。クーポンについて、マーケットでは現在の市場実勢から判断して前回債の1.3%から0.1%引き上げられ1.4%となる可能性が高いとみている。入札について、市場では「入札結果は予想し難い。11月は国債増発が強く意識されるだけに、投資家の動きが読みにくく、札が流れる波乱もないとはいえない」(外資系証券)との見方が出ていた。
重要イベントとしては、11月3、4日に開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)、週末の10月米雇用統計の発表がある。市場では「FOMCは、金融政策の変更を探る出口戦略に関して思惑が交錯する可能性がある。雇用統計は失業率が2けたに乗せてもおかしくない情勢だけに、発表前の段階で神経質な展開になることが想定できる」(前出の国内証券)との声が聞かれた。
(ロイター日本語ニュース 伊藤 武文記者)
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