長期金利1.0%台で推移か、10年債入札は波乱なしとの見方=来週の円債市場
[東京 30日 ロイター] 来週の円債市場で、長期金利の代表的な指標となる10年最長期国債利回りは1.0%台で推移する公算が大きい。世界的に景気の二番底懸念が高まっており、運用資金は債券に向かいやすい。カネ余り・運用難を背景した需給環境も引き続き良好だ。8月3日の10年利付国債入札は波乱はないとの見方が多い。
国債先物6月限の予想レンジは141.50円─142.30円。
10年物最長期国債利回りの予想レンジは1.020%─1.100%。
国債先物は高値圏での取引が続きそうだ。米国ではバーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長が、米経済が「異例に不透明な」見通しに直面していると発言したことで、経済への悲観論が台頭。28日発表の地区連銀経済報告(ベージュブック)もこれを裏付ける内容で、FRBは出口戦略の転換を迫られている。こうした状況を背景に、為替市場ではドルが弱含みやすく、国債先物にとってはフォローの風が吹きやすい。
実際、きょうは6月の鉱工業生産速報が市場予測を大幅に下回り、日経平均株価は続落。本来なら円売り材料になりかねないが、投資家の目線は米経済の弱さに移っており、逆にドル安/円高が進んだ。
現物債も堅調な取引となりそうだ。10年ゾーンはすでにオーバーシュートの領域に入っているとの指摘もあるが、1)カネ余り・運用難、2)米金利の低下圧力、2)出遅れた投資家の押し目買い──などを背景に、金利には低下圧力がかかりやすい。6月の鉱工業生産速報にみられるように、景気の減速懸念が強まっていることも追い風。もっとも、10年利付国債入札がある8月3日までは、業者などのポジション調整も入りやすく上値も限られそうだ。
その10年利付国債入札(2兆2000億円、2020年6月20日償還)は、足元の地合いの強さから波乱はないとの見方が多い。市場では「仮に不調に終わっても、市場への影響は限られる。利回りが1.1%を大きく上回るような売られ方はしないだろう」(国内証券)との声があった。
入札ではこのほか、5日に40年利付国債入札(3000億円、2050年3月20日償還)が予定されているが、「最終投資家の生命保険会社等にとって、資産・負債のミスマッチを埋めるのに必要不可欠な債券」(国内証券)と位置付けられており、無難に通過しそうだ。
米国では2日に7月ISM製造業景気指数、6日に7月雇用統計の発表が予定されている。両指標とも弱めの見通しが目立っているが、結果を受けて米金利が一段と低下するようであれば、円債相場をサポートする材料になる可能性が高い。
(ロイターニュース 志田義寧記者)
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