長期金利は1.1%台中心か、ボラタイルな動き続く=来週の円債市場
[東京 3日 ロイター] 来週の円債市場では、長期金利の代表的な指標となる10年最長期国債利回りは1.1%台を中心に推移する見通しだ。民主党の小沢一郎前幹事長が党代表選への出馬を表明したことで、財政再建路線の後退懸念が浮上。これまでのディーリング主導のブルフラット化の動きは修正を余儀なくされている。米国で二番底懸念が和らいでいることから、金利に上昇圧力がかかっていることも逆風だ。今月前半は利付国債入札が集中しており、これを通過するまではボラタイルな動きが続く公算が大きい。
長期国債先物9月限の予想レンジは141.40円─142.30円。
10年最長期国債利回りの予想レンジは1.180%─1.090%。
円債市場では、小沢前幹事長が民主党代表選への出馬を表明したことで「財政拡大路線に転換するのではないか」(外資系証券)との懸念が浮上。財政リスクの影響を受けやすい長期、超長期ゾーンを中心に金利上昇圧力が強まる展開となった。とりわけ20年ゾーンはディーリング相場の様相を強めていただけに、小沢氏の出馬は格好の売り材料を与える形となり、カレント120回債利回りは8月25日の1.515%から1.880%まで急上昇。イールドカーブのスティープ化に拍車がかかった。
米国でも8月の米ISM製造業景気指数が予想外に改善したことをきっかけに、債券に対する強気モメンタムに変化が生じており、金利上昇圧力がかかり始めている。こうした外部環境の悪さに加え、9月前半は入札が集中しているうえ、足元の調整で業者の体力も低下しており、円債市場は金利上昇材料に反応しやすい状況にあると言えそうだ。
もっとも、イールドカーブのフラットは「相当程度、修正されている」(外資系証券)ことから、調整は終盤に差し掛かっているとの見方もある。超長期ゾーンは金利水準が戻ってきており、生保のリアルマネーの買いも入り始めた。10年ゾーンでは地方金融機関による押し目買いも観測されている。
9月1日の10年利付国債入札では、クーポンが1.0%と2003年8月以来7年ぶりの低水準となったが、応札倍率は3.16倍と過去1年の平均並みの倍率となり、「ボラティリティの高い相場の中で、それなりに需要が集まった」(国内証券)との評価もある。
9月は国債大量償還の再投資需要があるほか、日銀の金融緩和強化を背景に中期セクターがアンカー役として期待できるため、こうした動きが円債市場を下支えするとの見方も根強い。
来週は8日に30年利付国債入札(6000億円、2040年9月20日償還)、10日に5年利付国債入札(2兆4000億円、2015年9月20日償還)が予定されている。市場では「5年は強固な時間軸政策を背景に無難に通過しそうだが、30年は波乱含み。絶対金利水準は戻ってきているものの、3日の流動性供給入札は良くなかった。センチメントは悪化しており、弱めになる可能性もある」(国内証券)との見方があった。
(ロイターニュース 志田義寧記者)
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