弱含み、政策不透明感や増資警戒で買い意欲膨らまず=今週の東京株式市場

2009年 11月 16日 07:17 JST
 
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 [東京 16日 ロイター]  今週の東京株式市場は弱含みの展開となりそうだ。決算発表が一巡し国内の手掛かり材料が乏しい中で、米国株や為替など外部要因の影響を受けやすくなると予想される。市場参加者の間では民主党の政策をめぐる不透明感や、金融セクターを中心とする増資ラッシュへの警戒感が根強く、日本株への買い意欲が減退している。テクニカル的な自律反発の余地はあるが、上値の重さは払しょくされにくい。

 日経平均の予想レンジは9500―1万円

 米連邦準備理事会(FRB)が低金利政策の継続を示唆したことで、金融市場では「出口戦略」への警戒感が後退している。米ダウ平均.DJIは年初来高値圏で推移、上海株式市場の総合株価指数.SSECは3カ月ぶり高値を付けたほか、金先物12月限GCZ9も最高値を更新するなど世界的にリスク資産への資金流入が続いている。その中で日経平均は8月の高値から約10%下落した水準で低迷し、出遅れ感が鮮明だ。

 市場関係者の見方を総合すると、日本株が低迷している要因は、1)「ドルキャリー取引」の復活による円高リスク、2)増資ラッシュによる需給悪化懸念、3)PERなどバリュエーションの割高感、4)民主党の政策に対する不透明感――などに集約される。

 11月第3週(16―20日)もこれらの株価圧迫要因は消滅しにくいとみられている。みずほ証券マーケットアナリストの高橋幸男氏は「民主党政権による予算削減は足元の景気にマイナスだが、一方で追加的な景気刺激策の話は出てこない。このため海外勢が日本株投資に慎重になっている。企業業績の回復傾向が確認されたため、株価が大きく崩れることもないが、売買高が増えず上値の重さは続く」とみている。

 スケジュール面では、16日に7─9月期実質国内総生産(GDP)の1次速報が発表される。ロイターがまとめた民間調査機関の予測では、GDP1次速報の予測中央値は前期比プラス0.7%(年率プラス2.9%)程度。景気対策を背景とした民間消費の増加や、設備投資の下げ止まりを主因に2四半期連続のプラスとなる見通し。

 ただ、市場はある程度織り込み済みで、「大きなサプライズがなければ株価上昇の材料にはなりにくい。中期的な成長性やリターンを考えれば新興国と比べて日本株が優位とは言えず、日本株のウエートを引き上げる材料にはなりにくい」(証券ジャパンの大谷正之調査情報部長)との見方が出ている。

 米国では16日に10月小売売上高、11月ニューヨーク連銀製造業景気指数、17日に10月鉱工業生産、18日に10月住宅着工と経済指標の発表が続く。米国でも決算発表が一巡し、焦点は経済指標に移っている。「10―12月期は成長鈍化との見方があるだけに、10月の小売動向は要注目だ」(大手証券)との指摘もある。

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 (ロイターニュース 河口 浩一記者)

 
 

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