米緊急空売り規制、解除後の市場の反応は不透明

2008年 08月 11日 14:15 JST
 
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 [ワシントン 10日 ロイター] 米証券取引委員会(SEC)が金融株19銘柄を対象に導入した緊急空売り規制は12日で期限が切れる。

 市場調査会社S3マッチング・テクノロジーズによると、緊急規制の導入後、対象銘柄の空売りは減少したが、13日以降の市場の反応については見方が分かれている。

 投資会社ハバーフォード・グループのエコノミスト、ジョン・ウェルボーン氏は「緊急規制により、借り株の裏付けのない空売りは減ったが、デリバティブを活用した空売りは行われていたようだ」と指摘。

 空売りの動向を調査しているショートスクイーズ・ドット・コムの創設者、ダイラン・ウェザリル氏は、緊急規制が金融株の下支え要因になったとし、「規制解除で空売り筋が勢いづく」との見方を示した。

 SECの緊急空売り規制は7月21日に導入、連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)(FRE.N: 株価, 企業情報, レポート)、連邦住宅抵当金庫(ファニーメイ)(FNM.N: 株価, 企業情報, レポート)、ゴールドマン・サックス(GS.N: 株価, 企業情報, レポート)など金融株19銘柄について、借り株の裏づけのない空売りを禁止した。

 SECのコックス委員長は、緊急空売り規制を発表した7月15日、金融機関の安定を脅かす不正な株価操作に歯止めをかけることが目的だと説明した。

 委員長は対象銘柄の拡大にも意欲を示しているが、対象拡大がいつ実現するかは不透明。株式市場は落ち着きを取り戻しており、緊急規制の期限が切れる前にSECが新規制を発表する可能性は低いとみられている。

 ブローカーディーラーが加盟する証券業金融市場協会(SIFMA)の広報担当者、トラビス・ラーソン氏は「われわれは、緊急規制導入前の世界に戻ることになる」と述べた。

 ブローカーディーラー、BNYコンバーグEXグループのヘッド・オプショントレーダー、アル・グリーンバーグ氏は「当社の戦略は基本的には変わっていない。ただ、取引する際のコンプライアンスのレベルは変わってくる」と述べた。

 今回の空売り規制をめぐっては、対象銘柄が一部の金融株に限定されたことを受け、少なくとも1人の議員と米銀行協会が、対象銘柄の拡大を要求。

 ヘッジファンドや空売り筋は、市場の正常な機能を妨げるとして、SECを批判していた。

 グリーンバーグ氏は「緊急規制により、規制対象銘柄を空売りする際は、顧客が事前に借り株を調達したことを確かめ、株を貸した側にそれを確認するという作業が必要になった。このため、空売りは減少した。これだけ労力がかかるなら、他の業務に人手を割いた方がいい」と語った。

 SIFMAのラーソン氏も、緊急規制は金融機関にとって大きな負担だったと指摘。大手金融機関では空売りのシステムが高度に自動化されているが、規制対象の19銘柄については、ほとんど手作業で対応しなければなかったという。 

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