WRAPUP1: 米年末商戦、最初の週末はまずまずの結果ながら不振見通しは変わらず
[ニューヨーク 30日 ロイター] 米国で今年も年末商戦が始まった。感謝祭の祝日から最初の週末の段階では、客足は伸びたものの、値引き品を物色する傾向が強まったという状況。アナリストは今年の商戦は振るわないとの見通しを変えていない。
感謝祭翌日の「ブラックフライデー」(黒字の金曜日)の売り上げは、大幅な値下げなどが奏功し各小売店、オンラインともに伸びた。
これは大恐慌以来の金融危機に見舞われても消費はある程度維持されている兆候と受け止められ、週明け1日の米小売株を支援しそうだが、業界団体やアナリストは、ブラックフライデーの結果で2008年の商戦が過去数年間で最も不振との見通しが変わるわけでない、としている。
全米小売業協会(NRF)の広報担当エレン・デービス氏は「現在の状況を踏まえると、ブラックフライデーが年末商戦を救うことにはならないだろう。小売売上高と小売各社の利益は別問題だ。各社とも利幅がごくわずかになるまで削っている」と指摘した。
NRFの調査によると、27日の感謝祭から日曜日までの4日間の1人当たり平均支出額は約373ドルで、前年から7.2%増加。総支出額は410億ドル。
各店舗およびウェブサイトの来店者数は1億7200万人超と、前年の1億4700万人を上回った。複数回の来店を除いても1億1000万人と、前年の9950万人から増加した。
しかし、NRFは、今年の商戦の売上高予想を据え置いている。NRFの予想は2.2%増の4704億ドルと6年ぶりの低水準。NRFによると、感謝祭後の最初の週末までに買い物を終わらせる消費者がこれまでより多く、今後数週間に売り上げのペースは急減速し、小売店はさらに大幅な値下げを迫られる公算が大きいという。
グローバル・ハンター証券の消費者関連ストラテジスト、リチャード・ヘイスティングス氏は、年末商戦の最初の週末の実績を投資家は消費者の状況がある程度安定したことを示す好材料と受け止めるかもしれない、とみている。
しかし同氏は、年末商戦期に当たる11月、12月、来年1月に約100万人の雇用が失われ、小売売上高は6─8%減少すると予想。
「年末商戦期のレイオフ(一時帰休)サイクルとしては、1974年に匹敵する最悪レベルの状況になる」とみている。
アメリカズ・リサーチ・グループの調査によると、感謝祭後の週末の買い物額が1年前より少なかったと答えた割合は38%、逆に多かったと答えた割合は18.9%だった。
同団体の創設者であるブリット・ビーマー最高経営責任者(CEO)は「購入額が減ったという割合が増えた割合の2倍という状況では、小売売上高が増えるはずなはい」と述べた。
ビーマー氏は、今年の年末商戦の売り上げを1%減と調査開始以来初めてのマイナスと予想していた。今回の調査結果を受け、予想を下方修正する予定だ。
<価格帯で明暗>
NRFによると、商戦入り最初の週末は、ウォルマート・ストアーズ(WMT.N: 株価, 企業情報, レポート)やターゲット(TGT.N: 株価, 企業情報, レポート)といった安売りチェーンの店舗やウェブサイトの来店者数が全体の半分以上を占めたほか、家電のベスト・バイ(BBY.N: 株価, 企業情報, レポート)や衣料のアエロポスタル(ARO.N: 株価, 企業情報, レポート)など専門量販店も健闘した。
半面、高級ブランド店は苦戦が予想されている。
アーチストーン・コンサルティングの小売関連プリンシパル、マイケル・ウンガー氏はグッチやシャネルといったブランドを挙げ、「ブランドを守るために値引きしない店は厳しいだろう。そういう店で普通に買い物していた消費者も、今はブルーミングデールズやニーマン・マーカスの値引きコーナーで買い物している」と指摘した。
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