米金融・債券市場展望=小売売上高が弱ければ上昇へ
[ニューヨーク 13日 ロイター] 14日の米国債券市場では、6月の米小売売上高が予想より弱い数字になって米景気回復の弱さを裏付け、安全資産としての米国債の魅力を高め、相場を支援する公算が大きい。
低経済成長や低インフレ率の見通しは、少なくとも一時的には、救済や景気刺激で米政府の債務が急増しているとの懸念を打ち消すだろう。また、長期債発行が予定されておらず、連邦準備制度理事会(FRB)が2年債や3年債購入に乗り出していることも相場の支援材料になる可能性が高い。
ファースト・パシフィック・アドバイザーズのファンドマネジャー、トム・アトベリー氏は「経済はあまりいい状態ではない」と指摘。その上で「成長鈍化に関するそうした全般的な見方が、供給面の懸念を相殺している」と語った。
米経済活動の70%を占める小売部門は低迷が続いている。一方で、ほかの部門では安定の兆しが見え始めている。
多くの雇用主は引き続き従業員の解雇や時短を進めており、消費者は警戒感を強め、企業は支出や投資を手控えている。
商務省は14日午前8時半(1230GMT)、6月の小売売上高を発表する。アナリストらは、6月の小売売上高が0.4%増にとどまり、5月の0.5%増を小幅下回ると予想している。変動が大きい自動車・同部品を除くと、0.5%増で、5月並みになる見通し。
米政府は14日朝、6月の卸売物価指数も発表する。エコノミストらは同指数について、原油相場が1バレル=70ドルを突破したこともあり、0.9%上昇すると予想している。
原油相場は13日、世界経済の混乱が続いて需要減退が進むとの懸念が強まり、60ドルを割り込み、2カ月ぶり低水準に落ち込んだ。
アナリストらは引き続き、経済が回復し、政府が膨れあがった債務の返済に苦しむ可能性が高いものの、インフレ率は当面、低水準にとどまるとみている。低水準のインフレ率は債券相場には好材料だ。
TDセキュリティーズの主席金利・経済ストラテジスト、エリック・ラッセルズ氏は、卸売物価指数と15日の消費者物価指数は「インフレが当面の問題でない」ことを示唆するだろうと予測。また、「これは債券には前向きな材料となるはずだ」と述べた。
10年債は13日、15/32下落し、98―4/32となった。利回りは3.35%で、10日の3.30%から上昇した。
この利回りは、6月につけた8カ月ぶりの高水準(4.00%)を大きく下回っている。
財務省は13日、6月の財政赤字が単月では過去最大の943億2000万ドルに達したと発表。
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