〔焦点〕公的資金完済した米ゴールドマン、次はバフェット氏の影響に注目
[ニューヨーク 18日 ロイター] 米ゴールドマン・サックス・グループ(GS.N: 株価, 企業情報, レポート)は不良資産救済プログラム(TARP)に基づいて注入された100億ドルの公的資金を完済した。政府による監督から自由を取り戻したが、今度はウォーレン・バフェット氏の影響が注目されている。
著名投資家のウォーレン・バフェット氏が率いる米投資会社のバークシャー・ハザウェイ(BRKa.N: 株価, 企業情報, レポート)(BRKb.N: 株価, 企業情報, レポート)は昨年9月、ゴールドマンに50億ドルを投資し、優先株と普通株を購入できるワラントを取得した。この投資は、リーマン・ブラザーズ(LEHMQ.PK: 株価, 企業情報, レポート)の破たん直後で、米財務省が銀行救済策を発表する前の時期に当たる。
フォーブス誌によると、バフェット氏は全米2位の富豪。その上、投資手腕への評価も高い。その同氏が公的資金完済後のゴールドマンにどんな影響を及ぼすのか、市場関係者の間で取りざたされている。
「バフェット流投資に学ぶこと、学んではいけないこと」の著者であるヴァホン・ジョンジグヨン氏は、「影響はそう大きくはないだろう」とし「バフェット氏はこれまで、こうした企業にかなり大きな投資をして、あとは経営陣に任せるというスタイルをとっている」と指摘した。
ジョンジグヨン氏は、バフェット氏は優先株から年5億ドルの配当を得て、ワラントの含み益を計上するだけとみる。なおこのワラントは最長5年間、1株あたり115ドルで普通株を50億ドル分購入できる。
ゴールドマン株は18日、143.09ドルで終了。つまり、ワラントを今行使すれば10億ドル以上の利益を得ることになる。また優先株の配当利回りは10%で、公的資金の配当利回り5%の2倍にあたる。
ゴールドマン・サックスのスポークスマンは、コメントを拒否した。またバフェット氏は、コメントを求めるメッセージに返答しなかった。
<バフェット氏は長期保有を志向>
バフェット氏がゴールドマンに出資して2カ月後の昨年11月、ゴールドマンの普通株は47.44ドルまで落ち込んだ。同氏の投資手腕を疑問視する声も聞かれたが、同氏はゴールドマン株を手放さなかった。
モーニングスターの株式アナリストであるビル・バーグマン氏は、バフェット氏が昨年10月の新聞コラムの中で、米企業の株式を買うつもりだと話していたことを指摘。バーグマン氏は「相場は今や、バフェット氏がこのコラムを書いた当時の水準を上回っている」としている。
バーグマン氏は、ゴールドマンへの投資は当時から、安全で有利だと個人的には考えていたが、最近ではますますそうなっていると述べた。
ゴールドマンの経営陣も、バフェット氏の投資を保全する姿勢を公に表明した。10月に当局に提出された文書によると、ゴールドマン経営陣は2011年10月まで、もしくはバフェット氏が昨年取得した50億ドルの優先株が償還されるまでの間は、保有するゴールドマン株のうち10%以上を売却することはしないと合意した。
ヒル・タウンセンド・キャピタルのゲーリー・タウンセンド社長は、バフェット氏がゴールドマンへの投資を長期間維持するつもりであることは明らかと話す。「早期の撤退はないだろう」との見方を示した。
(Steve Eder記者;翻訳 吉川彩;編集 村山圭一郎)(aya.yoshikawa@thomsonreuters.com; 03-6441-1378; aya.yoshikawa.reuters.com@reuters.net)
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