WRAPUP3: 10月中国指標は世界の工場復活示す、経済リバランスに向けた変化の兆候も

2009年 11月 11日 16:52 JST
 
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 *10月の鉱工業生産、08年3月以来の高い伸び率。

 *小売売上高も強い伸び。半面、都市部固定資産投資は予想下回り、新規融資は大幅に鈍化。

 *輸出、輸入ともに前年割れが続き市場予想も下回るものの、景気は回復基調との見方変わらず。

 *市場、エコノミストの間で景気支援型から引き締め型への政策転換時期探る動き。

 [北京 11日 ロイター] 中国国家統計局が発表した10月の鉱工業生産は1年7カ月ぶりの高い伸びとなり、中国経済が世界的な金融危機による影響の最悪期を脱したことが示された。

 この日発表された他の経済指標では、昨年発表された4兆元(約5850億ドル)規模の景気対策の効果が先細りする中、投資と融資のペースが減速していることも明らかとなった。

 輸出、輸入も市場予想を下回り、12カ月連続の前年割れを記録した。

 しかし、2009年通年で政府の掲げる8%成長目標を突破するのは確実とみられるこのところの回復モメンタムは維持されている、というのがエコノミストらの見方だ。

 さらに政府が計画中の投資案件がまだかなりあること、不動産関連支出の急激な回復や今年実行された巨額の融資によって、来年の国内総生産(GDP)は強い伸びを示すことが実質的には保証された格好という。

 DBS銀行(香港)のエコノミスト、Chris Leung氏は「過去数カ月見てきた回復の勢いは継続している。内需は全般に持続可能なペースで改善している」と述べた。

 景気回復の足取りがよりしっかりとしてきた現在、市場の関心は中国当局がいつ景気刺激策を解除するかに移っている。

 当局はすでに、銀行に融資を抑制するよう窓口指導などを行っている。ただ、利上げについては、エコノミストの間で2010年に入ってからとの見方がコンセンサスとなっている。

 <好調な鉱工業生産>

 

 10月の鉱工業生産は前年比16.1%増で伸び率は08年3月以来の高水準となった。10月は9月の13.9%増、予想の15.5%増をそれぞれ上回った。

 ゴールドマン・サックス(北京)のチーフエコノミスト、Gao Shanwen氏は10月の鉱工業生産について「市場予想を上回り、経済がより急速に回復していることが示された。直ちに政策がシフトすることはないだろうが、経済が急速に回復しているため、金融引き締め政策が大きなトレンドとなろう」と述べた。

 *中国鉱工業生産に関するグラフは here でご覧ください。

 鉱工業生産は国内総生産(GDP)に占める割合が約43%と、サービス業を上回るため、重要な指標。10月のエネルギー、商品関連のデータは同セクターの強さを確認した。具体的には、発電量は前年比17.1%増と19カ月ぶりの高い伸びを記録。粗鋼生産は同42.4%増、石油精製量は同10.4%増加し、過去最高となった。

 <輸出・輸入の不振続く>

 一方、貿易統計はエコノミスト予想に届かなかった。

 税関当局によると、輸出は前年比13.8%減、輸入は同6.4%減。

 輸出は9月の15.2%減から改善したものの、エコノミスト予想(13.2%減)を下回った。

 輸入の減少率は前月の3.5%より拡大。エコノミスト予想(1.0%減)よりかなり弱い結果となった。

 10月の貿易黒字は240億ドル。9月の129億ドル、エコノミスト予想の191億ドルを上回った。

 オバマ米大統領の訪中を来週に控え「中国政府としては、海外からの人民元切り上げ圧力に抵抗するのが一段と困難になる」(ロイヤル・バンク・オブ・カナダ)といった声が出ている。

 <不均衡是正>

 ただ、人民元上昇は、経済のけん引役を輸出から投資、内需関連にシフトさせて中国経済のリバランスを図ることに寄与する。その意味で、当局は小売売上高の増加を歓迎しているだろう。

 10月の小売売上高も前年比16.2%増となり、9月の15.5%増、予想の15.8%増を上回った。

 *中国小売売上高に関するグラフは here でご覧ください。

 <トレンドの変化>

 

 ただ、1─10月の道路・工場など都市部固定資産投資は前年比33.1%増となり、1─9月の33.3%増と予想の33.5%増を下回った。

 ドイツ銀行(香港)のエコミスト、Jun Ma氏は「トレンドを見ると、消費は加速しているが、投資は減速している。変化は非常にわずかだが、興味深いトレンドであり、政府が望んでいるという意味ではポジティブなものだ」と述べた。

 デフレ傾向には歯止めがかかったが、予想ほどはなかった。10月の消費者物価指数(CPI)前年比0.5%低下した。生産者物価指数(PPI)も前年比5.8%低下した。

 *中国物価統計に関するグラフは here でご覧下さい。

 上海の証券会社のエコノミストは、インフレは抑制されており、中国人民銀行(中央銀行)は来年4月より前に利上げする可能性は低いと指摘している。

 10月の人民元建て新規融資は2530億元で、9月の5167億元から大幅に減少した。銀行貸出は通常、第4・四半期には抑制されるが、渤海証券のエコノミストは、10月の銀行貸出が急減したことについて、監督当局の圧力を反映している可能性があるとみている。

中国指標の詳細は[nTK8519250][ID:nTK8519250][nTK8519424][ID:nTK8519424][nTK8519262][ID:nTK8519262]をダブルクリックしてご覧ください。

 
 

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