〔情報BOX〕ドッド米上院銀行委員長の金融規制改革法案の主な内容
[ワシントン 10日 ロイター] 米上院銀行委員会のドッド委員長は10日、金融規制改革法案を発表した。全1136ページからなる同法案は、政府や下院がこれまで提案してきた改革案より、一歩踏み込んだ内容となっている。
以下はドッド委員長の金融規制改革法案の主な内容。
◎消費者金融保護庁(CFPA)
*オバマ大統領が提案する、クレジットカード、住宅ローンなどを含む金融商品を監督する機関の創設を支持。
*連邦準備理事会(FRB)、通貨監督庁(OCC)、貯蓄機関監督局(OTS)、連邦預金保険公社(FDIC)、クレジットユニオン(信用組合)を監督するナショナル・クレジット・ユニオン・アドミニストレーション(NCUA)、米連邦取引委員会(FTC)などの機関から、消費者保護の権限を移管する。
*州政府による、より厳格な消費者保護規制の導入を可能にし、連邦政府の規制が州政府の規制に代わることがないようにする。
◎金融安定化庁(FSA)
*システミックリスク(連鎖破綻)の危険性の洗い出しを担う。
*企業の肥大化を防止するため、企業が成長するに従い負担を増やし、企業規模拡大の意欲をそぐ。
*規模が大きく、かつ構造が複雑な企業が米国の金融安定化を脅かす危険性があると判断された場合、規制当局がこうした企業の分割を進められる権限を与える。
◎金融機関監督局(FIRA)
*強力な新銀行規制当局となるFIRAには、連邦預金保険公社(FDIC)総裁、連邦準備理事会(FRB)議長のほか、大統領任命の3人からなる理事会を設置。
*貯蓄機関監督庁(OTS)、および通貨監査庁(OCC)は廃止。
*連邦預金保険公社(FDIC)と連邦準備理事会(FRB)から、銀行および銀行持ち株会社を直接監督・規制する権限を移管。
◎経営難に陥った金融機関の破たん処理権限
*大手金融機関の破たん処理を担うのは、連邦預金保険公社(FDIC)。システミックリスク(連鎖破綻)をはらむブローカディラーの破たん処理を担うのは、証券取引委員会(SEC)。
*清算にかかった費用は救済後に回収。
◎店頭デリバティブ(金融派生商品)規制
*清算可能なデリバティブに関しては、中央清算機関(クリアリングハウス)と取引所を通した取引を義務づける。規制当局と清算機関の双方が、清算可能なデリバティブを選定する役割を担う。
*中央清算機関や取引所を通していないスワップ契約には、担保の差し入れなどが課せられる。
*規制当局が潜在リスクを監視できるよう、すべての取引の報告を義務化する。
◎ヘッジファンド
*資産規模1億ドル以上のヘッジファンドのアドバイザーには、証券取引委員会(SEC)での登録を義務づける。アドバイザーは、取引やポートフォリオに関する情報を当局に提供する。
*資産規模が1億ドル、もしくは1億ドル未満のヘッジファンドのアドバイザーは、州政府が監督することができる。現在は資産規模2500万ドルまでとなっているが、これを引き上げる。
◎保険会社
*財務省内に、保険業界を監督し国際間の問題を調整する新たな部署を設ける。
◎格付け機関
*証券取引委員会(SEC)内に、格付け機関監督部門を新設する。
*格付け機関が「独自の情報源からの情報取得や調査を、認識の有無にかかわらずできなかった」場合、投資家が格付け機関を訴えることができるようにする。
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