Reuters logo
マイナス金利の効果見極め、金融環境への影響注視=中曽日銀副総裁
2016年5月23日 / 04:51 / 1年前

マイナス金利の効果見極め、金融環境への影響注視=中曽日銀副総裁

 5月23日、中曽宏日銀副総裁は都内で講演し、マイナス金利政策の導入に伴う一段の金利低下を踏まえ、今後の経済への影響を見極めたい、と語った。昨年4月日銀本店で撮影(2016年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 23日 ロイター] - 中曽宏日銀副総裁は23日、都内で講演し、マイナス金利政策の導入に伴う一段の金利低下を踏まえ、今後の経済への影響を見極めたい、と語った。マイナス金利による金融仲介機能への影響について現時点で懸念はないとしたものの、今後も影響を注視していく考えを示した。

中曽副総裁は、2013年4月から開始した量的・質的金融緩和(QQE)について「所期の効果を発揮している」と評価した。具体的には金利低下などで「金融環境は、実体経済に対して極めて緩和的」となる中、「実体経済は目に見えて改善している。企業は前向きな設備投資スタンスを維持している」と指摘。物価面においても「企業は前向きな価格設定スタンスを維持しており、賃金の上昇を伴いながら、物価上昇率が緩やかに高まっていく好循環が働いている」と語った。

今年1月に導入を決めたマイナス金利政策については「批判的な意見が少なくない」としながら、銀行収益を圧迫し、金融仲介機能を損ねるとの指摘に対して「日本においては、少なくとも現時点では、そうした懸念はあたらない」と否定。もっとも、「金融機関収益への今後の影響については注視する」とし、「日銀は金融仲介機能を維持することに一貫して全力をあげてきた。そうした方針は今後とも変わらない」と強調した。

年金生活者や高齢者など貯蓄世帯では利息収入が一段と減少することなどを含めて「国民一般にとって分かりにくい面もあり、このような批判や痛みには、よく耳を傾けていく必要がある」と指摘。マイナス金利導入後に金利が一段と低下していることを踏まえ、「今後経済にどう影響していくかを見極めたい」と語った。

また、副総裁は金融緩和と構造改革は「決して二者択一ではなく、相互に補完的なものだ」とし、「デフレから脱却し、持続的な成長を実現するためには、いずれも必要」との認識を示した。

経済の持続成長には政府の成長戦略で潜在成長率を引き上げていくことも重要と主張。「成長戦略が奏功すれば、潜在成長率とともに自然利子率が上昇し、イールドカーブの形状も、長めの部分の上昇に伴って次第に正常化していく」との見解も示した。

為替変動の経済・物価への影響に関しては短期的な部分だけでなく、需給ギャップなどを通じた長期的な影響も考える必要があると指摘し、「為替の過度の変動や無秩序な動きは経済・金融に悪影響だ。経済・金融のファンダメンタルズを反映し、安定して動くべきだ」と語った。

伊藤純夫 編集:吉瀬邦彦

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」
0 : 0
  • narrow-browser-and-phone
  • medium-browser-and-portrait-tablet
  • landscape-tablet
  • medium-wide-browser
  • wide-browser-and-larger
  • medium-browser-and-landscape-tablet
  • medium-wide-browser-and-larger
  • above-phone
  • portrait-tablet-and-above
  • above-portrait-tablet
  • landscape-tablet-and-above
  • landscape-tablet-and-medium-wide-browser
  • portrait-tablet-and-below
  • landscape-tablet-and-below