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コラム:投資の「偽ニュース」に騙されないための5つの方法
2017年5月21日 / 00:32 / 4ヶ月前

コラム:投資の「偽ニュース」に騙されないための5つの方法

 5月17日、「あなただけに特別な株式情報。絶対安心、確実に儲かります」──。あなたはこれを信じるだろうか。そうでないことを願っている。写真は2016年、仏ボルドーで株価チャートを眺める人(2017年 ロイター/Regis Duvignau)

[ニューヨーク 17日 ロイター] - 「あなただけに特別な株式情報。絶対安心、確実に儲かります」──。あなたはこれを信じるだろうか。そうでないことを願っている。

だが、残念なことに、投資に関する「フェイク(偽)ニュース」は、これほど露骨な形では現れない。しかも、最近では、それは至るところに出現しているのだ。

先日、調査会社ハリス・インタラクティブが米国公認会計士協会(AICPA)の依頼で行った調査によれば、米国民の63%が、フェイクニュースのせいで「金融分野における重要な決定を下すのが困難になっている」と回答している。

そして、リスクにさらされているのは、うっかり者や、騙されやすい高齢者だけではない。

米証券取引委員会(SEC)は先日、「投資リサーチサイト上の推奨銘柄に注意」と題する投資家向けの警告を発した。

またSECは、企業トップから通信企業の幹部、ライターに至るまで実に27のグループが関与した詐欺を告発した。その全員が共謀して、一部の銘柄を盛んに推奨し、株価を吊り上げたのである。

ライターたちはこの詐欺のために雇われたと告白したわけではない。中には、何の報酬ももらっていなかったと(偽って)明言した者もいる。一部のグループは、偽りの明るい「ニュース」を流した後で、値上がりした銘柄を手放す「スカルピング」行為に及んでいた。

AICPAの金融リテラシー委員会メンバーでもある、公認会計士のニール・スターン氏は、「フェイクニュースは、消費者を食い物にして利益を得ようとする悪人にとって強力なツールだ」と語る。「これらの記事は、事実の裏付けもないのに、重要な金融情報や分析を提示されたと信じるよう、人々を意図的にミスリードすることを狙っている」

AICPAの調査によれば、こうしたフェイクニュースが重要な問題を複雑にしているという。医療に関しては、回答者の44%がその見方に賛同している。同じく、その割合は、株式投資では40%、年金運用では36%、住宅の購入又は販売では35%に達している。

真実と虚構の違いを見分けることは、場合によっては驚くほど難しい。特に、今日のように、信頼できる単一のニュースソースだけから情報を得ているわけではない時代にあっては、なおさらだ。

「フェイクニュースを警戒すべき場所」としてSECが挙げたのは、ソーシャルメディア、投資ニューズレター、オンライン広告、電子メール、ネット上のチャットルーム、ダイレクトメール、新聞、雑誌、テレビ、ラジオなどである。

AICPAのスターン氏によれば、投資分野におけるフェイクニュースには、一般的に3つの狙いがあるという。

クリックを誘ってアクセス数を稼ぐこと、フェイクニュースが「報じた」問題を、それが何であれ、解消するプログラムに加入させて課金を得ること、そして、金銭や個人情報を盗み出す露骨な詐欺だ。

では、巻き起こっている投資分野のフェイクニュースを見分けるための、いくつかのヒントを紹介しよう。

●出典をたどる

発信メディアに馴染みがない、ミスタイプや文法上の誤りが頻発する、確かな証拠が示されない、匿名の「専門家」の発言を引用する、主張が極端──。こうした場合は特に警戒した方がいい、とAICPAは提言している。

同じニュースが既知の正統的なメディアでも報道されているかを確認して、情報の裏付けを取ろう。著名な報道機関のサイトによく似たデザインを意図的に採用した「なりすまし」サイト、あるいは、記事のように見えるが実は広告という「スポンサー付きコンテンツ」には特に注意しよう。

●資格証明のクロスチェックを

執筆者の略歴が、あたかも著名投資家ウォーレン・バフェット氏のような人物であるかのように見せかけているならば、警戒するべきだ。SECは、資格に関する虚偽や誇張、または偽名を使って同じ内容の複数のバージョンを発信するライターを警戒するよう呼びかけている。執筆者が投資アドバイザーとして適切な資格を持っていると主張するのであれば、SECの投資顧問情報開示ウェブサイト(adviserinfo.sec.gov/)や、FINRAのブローカーチェック(brokercheck.finra.org)で、その資格とともに過去の違反記録・懲戒記録も簡単に確認できる。

●予防手段を構築する

投資に実際に踏み切る前に、その考えを自分が信頼できる人、たとえば自分にとって大切な人やファイナンシャルプランナー(FP)、またはその両方にぶつけてみよう。こうした人々をブレーキ役として用意しておけば、衝動買い的な投資行動を避けられる。

「私の仕事は、相手に『それはやめておいてください』と言うだけのことが多い」と語るのは、ボストンで活動するファイナンシャルプランナー、クリス・チェン氏だ。

●自分を鍛える

バイアス(偏向)認知スキルを磨くことによって、自分を洗練されたメディア消費者へと変身させよう。手始めに、AICPAの金融教育サイト(360financialliteracy.org)がよいだろう。特に質問がある場合は、このサイトの「マネードクター」(個人向け資産管理の訓練を受けた公認会計士のボランティアによる委員会)が協力してくれる。

●時間をかける

投資関連のフェイクニュースは、「すぐさま行動に踏み切らなければ千載一遇のチャンスを逃してしまう」と唆すことで成功を収める傾向が見られる。しかしこうした表現は、警戒すべき大きな赤旗が振られているのと同じことだ。「投資を即決することは危険」とスターン氏は言う。

むしろ、その情報をいったん脇に置いて、後でもう一度見直してみよう。ほぼ確実に、その情報は冷静な再検討には耐えられないだろう。

*筆者はロイターのコントリビューター。このコラムは個人的見解に基づいて書かれています。(翻訳:エァクレーレン)

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