世界的株高で上昇するリスク許容度、ドル安も同時進行
[東京 10日 ロイター] グローバルな株高を受けて、10日の東京市場は海外勢のリスク許容度が高まっているとの観測が広がり、株高とドル安の地合いになった。背景には流動性相場の長期化観測があり、円債市場では株高の下で国債現物の短期ゾーンにマネーが集まりやすくなっている。
<海外勢が銀行株買い戻し>
株式市場では、日経平均が反発している。米株式市場が4営業日続伸となったほか、ロンドンのFT100種総合株価指数、ドイツのクセトラDAX指数などが相次いで年初来高値を更新し、米欧株高を受けて買いが先行した。「海外勢がハイテク、自動車などに買いを入れているほか、前日まで売り込んだ銀行株を買い戻している。先進国の株高で海外ファンドのリスク許容度が高まったようだ。原油高を背景にオイルマネーが流入しているとの観測もある」(大手証券エクイティ部)という。
10日朝発表の7月機械受注統計は前月比9.3%減と事前予想を下回ったが「6月の反動減が出た。受注水準は5月とほぼ並ぶものであり、下げ止まり感が強まっている」(大和総研シニアエコノミストの熊谷亮丸氏)として悪材料とはならなかった。
日米欧の中央銀行が金融緩和の出口政策に踏み切れない中、過剰流動性は金、原油などの国際商品市場から先進国の株式市場に流れ込んでいるが、市場には慎重論も少なくない。みずほ総研・シニアエコノミストの武内浩二氏は「足元では一段の円高警戒感が出ているほか、銀行株も自己資本に関する規制強化から上値を追う地合いとは思えず、米国の上昇に比べると東京市場の上値は限定的だろう。来週は新政権発足などイベントもあるが、株式市場は基本的に海外市場の動向など外部環境要因で左右される展開が続く」とみている。
また、大和住銀投信投資顧問・投資戦略部長/チーフストラテジストの門司総一郎氏は「4月以降、SQ天井が続いていたので、明日のメジャーSQを前にSQ前は買ってはいけないという意識が前週、今週と働いてきたようだ」と分析。その上で「欧米アジア株が総じて堅調で、戻り高値となる市場も出ている。日本株も買い戻しや今まで買い控えていた投資家が買い始めているとみている。9日に連立与党が合意されたことは、いったんの買い材料。来週は閣僚人事も固まるとみられ、日本株にはどちらかといえば追い風となるのではないか」とみていた。
<ドル全面安、対円は7カ月ぶり安値>
外為市場ではドルが全面的に下落。海外市場で対円で一時91.61円と2月17日以来、7カ月ぶり安値を記録した。さらに対ユーロとスイスフランで昨年12月以来、対豪ドルとNZドルで昨年8月以来の安値を更新した。主要通貨に対するドルの値動きを示すドル指数も昨年9月以来の低水準をつけた。 続く...








