米国の利上げ姿勢の変化に注目、株式市場は下値模索か
[東京 4日 ロイター] 注目された欧州中央銀行(ECB)理事会が終わり、来週は米連邦準備理事会(FRB)の金融政策に対する姿勢を確認する週になりそうだ。トリシェECB総裁は追加的な利上げについて言及せず、ユーロ買い/ドル売りが一服。
次の材料として米国の利上げ姿勢の変化に注目が集まりつつある。米国の金利先高観の後退次第ではドル売り圧力が再燃する可能性がある。原油高騰が続いていることもあり、株式市場は下値模索への警戒感が強い。
<マクロ関係>
●北海道洞爺湖サミットが開幕、地球温暖化対策を議論
7─9日に北海道洞爺湖で主要国首脳会議(サミット)が開催される。メーンテーマの地球温暖化対策は、2013年以降の温室効果ガス削減の枠組みづくりに向け、主要8カ国(G8)に中国、インドなど新興国も加わった主要排出国で中長期目標を共有できるかが焦点になる。議長国として福田康夫首相の指導力と調整力が問われる。
●7日に日銀支店長会議、資源高の地方への影響を確認
四半期に一度の日銀支店長会議が開催される。白川総裁の挨拶に始まり、各地域の景気
状況が報告され、午後にはまとめとして「地域経済報告」が公表される。大阪支店長(理事)のほか名古屋・福岡・札幌支店長の会見が予定されている。6月日銀短観で示されたように資源高の影響で企業の景況感は悪化し、収益も打撃を受けている状況が地方からの報告でも確認されると見られる。加えて食品や原燃料価格の上昇で家計にも影響が出ていることは確実。企業部門、家計部門ともに厳しい報告内容となりそうだ。
<マーケット関係>
●為替は金利差相場続く、バーナンキ議長が景気減速リスクに軸足を移すか注目
外為市場は欧米金利の方向性をにらんだ相場展開が続くとみられている。ポールソン米財務長官が3日、このところの米経済指標の下振れを踏まえ、現状ではインフレよりも景気後退がより深刻な懸念要因だとの見解を明らかにしたが、バーナンキ連邦準備理事会(FRB)議長も、金融政策運営の中心軸をインフレから景気下振れリスクにより配慮した位置に据えるかどうかに注目が集まっている。
●長引く株式相場の梅雨空、世界的な景気不安で海外勢が資金引き揚げ
東京株式市場は梅雨空のように引き続きジメジメした軟調な地合いとなる見通しだ。世界的なスタグフレーション懸念が強まり、クレジット問題も再燃するなか外国人投資家は世界的に株式マーケットから資金を引き揚げている。インフレ耐性が強いとみられている日本株も例外ではなく、史上最長となる日経平均株価の15日連続安に並ぶ可能性も小さくない。頼みの新興国経済も減速の兆しを見せており、瞬間的に株価が上昇しても長続きしないとみられている。
●長期金利1.6%割れを試す、インフレ警戒残り低下速度は緩やか
円債市場で10年最長期国債利回り(長期金利)は1.6%台を中心に低下余地を探る展開が予想される。日銀短観や米雇用統計で日米の景気悪化があらためて明らかになり、欧米の追加利上げ観測も後退したことで債券市場に買い安心感が強まった。一方で原油価格の高騰が続き、インフレ懸念が金利低下の抑制要因として残っている。
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